『箱入り息子の恋』初日舞台あいさつの模様

星野源が映画初主演を果たした『箱入り息子の恋』の初日舞台あいさつが8日、東京・テアトル新宿で行われ、“箱入り息子”を演じる星野をはじめ、共演する夏帆、平泉成、森山良子、大杉漣、黒木瞳、市井昌秀監督が登壇した。

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親同士が婚活する代理見合いから始まる内気な35歳の健太郎(星野)と、病気で視力を失ったヒロイン・奈穂子(夏帆)の恋愛模様を描いた本作。星野は左胸にブートニア(新郎が飾る花)がついたスーツ姿で登場し「夏帆さんと結婚することになりましたので、今日はその体(てい)で」と笑いを誘い、「健太郎は周りにはバカにされているが、自分の筋を通して理想通りに生きる姿がカッコいいなと思った」。後半は燃え上がる恋のパワーで劇的に変化し「最後はサイコパスみたいですけど(笑)」と役柄を語った。

一方、ヒロインを演じる夏帆は「奈穂子みたいに、思ったことを素直に伝えるのはいいなと思う。私はそういうの、苦手なのでうらやましい」とコメント。印象深いシーンは「吉野家デートですね。とても楽しかったです」だといい、「それにお見合いのシーンは、とても緊張感があった」と明かした。

両家が顔を揃える“緊張の”見合いシーンについて、健太郎の母を演じる森山は「本当に憎たらしかった」と奈穂子の父役・大杉に対し、恨み節も。これには奈穂子の母を演じる黒木が「うちの夫がすみません…」と平謝りし、大杉本人も「自分でも嫌だなと思いながらも、一生懸命憎たらしく演じました」と恐縮した様子だった。また、健太郎の父を演じる平泉は「星野君はとても才能豊か。でも健太郎みたいな息子はいらない(笑)。やっと子離れできる」とニンマリ語っていた。

初日を迎えたこの日、本作が9月にカナダで開催されるモントリオール世界映画祭の「ワールドシネマ部門」に特別招待されることが発表され、星野は「海外のお客さんに、この映画がどう見えるのか楽しみ」と期待感。「ぜひ自腹でも現地に行きたい」(市井監督)、「僕も一緒に行きたい。本場のメープルシロップを食べましょう」(星野)と現地入りにも意欲を見せていた。

『箱入り息子の恋』
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