『さよなら渓谷』(C)2013「さよなら渓谷」製作委員会

真木よう子、7年ぶりの単独主演作『さよなら渓谷』が22日(土)に公開されるが、すでに作品を観賞した著名人からは本作を高く評価する声が集まっている。

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本作は、都会から離れた緑豊かな渓谷を舞台に、のどかな町で起こった幼児殺害事件と、その隣家で暮らすかなこ(真木)と俊介(大西信満)の夫婦の“隠された過去”を描いた愛の物語。吉田修一の同名小説を基に、『まほろ駅前多田便利軒』の大森立嗣監督が実写化した作品だ。

本作は、極めて特殊な環境と境遇にある夫婦を主人公にした作品だが、一般試写会では「ありえない設定なのに、何故か共感できるシーンもあって感動した」という声が多く寄せられているという。映画監督の西川美和は本作について「ふたりのそれが、愛でなくても、愛よりも確かに、ふたりを生かしている。生き欲と死に欲の淵こそが、人の出会う場所であり、人間の帰る場所なのか。真夜中の橋の欄干に身体を預け、眼下の暗い水面と、誰も来ない橋のたもととを交互に見つめる真木よう子のまなざしは、痺れるほどに孤独で、また、泣けてくるほどに懐かしい」とコメント。女優の片岡礼子は「理屈ではなく、これは“愛のようなものが生まれる瞬間の映画”」、アーティストの清川あさみは「幸せというものはカタチは様々だ。 じっとりと、、切なく熱く、心混じりあう。この映画こそ罪だ」と語っている。

登場人物に共感する声もあれば、劇中で描かれる愛についてじっくりと考察する声もあるようで、本作は物語とそこに描かれた“秘密”を追いながら、登場人物たちの生き方や行動に想いをはせることのできる映画になっているようだ。

『さよなら渓谷』
6月22日(土)より全国ロードショー