『In the House(英題)』の(左から)フランソワ・オゾン監督とエルンスト・ウンハウワー

ユニフランス・フィルムズが主催する「フランス映画祭2013」のオープニングセレモニーが21日、メイン会場である東京・有楽町朝日ホールで開催され、団長を務める女優のナタリー・バイをはじめ、映画祭のオープニング作品『In the House(英題)』を引っ提げ来日したフランソワ・オゾン監督、出演者のエルンスト・ウンハウワーらが出席した。

「フランス映画祭2013」オープニングセレモニーの様子

今年で21回目を迎える同映画祭。団長を務めるバイは、カトリーヌ・ドヌーヴやイザベル・ユペールと並ぶフランスを代表する名女優で、トリュフォー、ゴダール、さらにスピルバーグといった巨匠とのタッグでも知られる存在。ファンからの大歓声で迎えられ「感動で胸がいっぱいです。日本の皆さんは、その豊かな感性でフランス映画を楽しんでくれる。この映画祭が皆さんにとって、素敵な映画の出会いになれば、私も幸せです」と感無量の面持ちだった。

オゾン監督の『In the House(英題)』(配給:キノフィルムズ)は、第37回トロント国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞し、“オゾン最高傑作”と呼び声高い一本。若き作家と教師の個人授業が、いつしか息詰まる心理戦に変わっていくスリリングな作品だ。「来日は5年ぶりになるのかな。また日本に戻ってこられて光栄です」(オゾン監督)、「(日本語で)コンニチハ。皆さんの温かなもてなしに感動しています。これが最後の来日にならないよう、今後も頑張っていきたい」(ウンハウワー)と上映を前にあいさつしていた。

会期中14作品が上映される今回は、1993年の開催以来、初めてとなるクラシック上映作品として、ジャック・ドゥミ監督の長編デビュー作『ローラ』(アヌーク・エーメ主演)のデジタル修復完全版が決定。上映後には『勝手にしやがれ』、『太陽がいっぱい』など数々の傑作を買い付け、日本に紹介した秦早穂子氏によるトークショーが行われる。

「フランス映画祭2013」
6月21日(金)~6月24日(月)※全4日間
有楽町朝日ホール(メイン会場)、TOHOシネマズ日劇(レイトショー会場)