デジタルシネマの祭典がいよいよ開催! 飛躍を誓う国内3監督に抱負を聞く

2013.7.11 15:33配信
坂下雄一郎監督

現在主流のデジタルで撮影及び制作された映像作品にいち早く着目してきた<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013>が明日12日(金)から開催される。メイン・プログラムの長編コンペティション部門には、世界各国の12名の新進映画作家が集結。日本人監督3名には、昨年、監督賞を受賞した『チチを撮りに』の中野量太監督に続く新鋭の出現が期待される。映画祭に先立ち、各監督に話を聞いた。

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『神奈川芸術大学映像学科研究室』の坂下雄一郎監督はまだ20代の若手。「大阪藝術大学卒業後、教授の助手を2年ほど務めた経験から生まれた」と言う作品は大学の映像学科を舞台に、自身の立場の保身に走る教授と問題ばかり起こす学生の間で振り回される助手の悲喜を描き出す。喜劇の体裁ながら現代日本が透けて見える作品は、独自の視点が感じられる社会風刺コメディ。「東京藝術大学大学院映像研究科の修士作品ですが、学生映画にありがちな個人的なものではなく、良い意味でエンターテインメント性のある作品を目指した」と本人は語る。

一方、『震動』を手掛けた平野朝美監督もまた20代。本作は、伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2011を受賞した自身の脚本を自らの手で映像化した。「映画の題材としては珍しくない“青春”であり“ラブ・ストーリー”に、あえて正面から取り組んでみたかった」と明かす作品は、児童擁護施設で育った男の子と耳の聞こえない女の子が想いをひとつにしていく物語。音楽を巧みに使いふたりの心情を色濃く浮かび上がらせた演出力が際立つ。平野監督は「初めて観客を意識して作った作品。どんな反応があるのか期待と不安が半々です」と語る。

また、『ロマンス・ロード』でノミネートされた松村真吾監督はこれまで発表してきた自主作品がぴあフィルムフェスティバルなど国内映画祭で受賞を果たしている注目の逸材だ。独特の味わいのあるコメディに仕上がる作品は「何気ない日常や時間を大切にしたい」との監督の言葉通り、恋愛運に恵まれない主人公ふたりのやり取りが妙にリアル。その光景はどこか観る者の体験が重なり、思わず微笑むこと必至だ。監督は「ビッグ・バジェットの世界の作品が並ぶ中、予算数十万の僕の超低予算映画(笑)がどう評価されるのか楽しみ」と語る。

<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013>も回を重ねて今年で第10回。この記念すべき開催で、国内組の彼らが大いに存在感を発揮することを期待したい。

<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013>
期間:7月12日(金)~7月21日(日)
会場:SKIPシティ(埼玉県川口市) *映画祭期間中はJR京浜東北線川口駅東口より無料バスが運行
問合せ:048-263-0818(映画祭事務局)

取材・文・写真:水上賢治

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