『ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区』

映画界を牽引する4人の巨匠監督が集結した話題作『ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区』が9月14日(土)から公開されるが、日本でも熱狂的なファンを多くもつアキ・カウリスマキが、最初に登場するエピソード『バーテンダー』を監督している。

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本作は“ポルトガル発祥の地”とも称される同地区を舞台に、カウリスマキ監督、『ヴァンダの部屋』のペドロ・コスタ監督、『ミツバチのささやき』のビクトル・エリセ監督、『コロンブス 永遠の海』のマノエル・ド・オリヴェイラ監督がそれぞれ新作を撮りおろした一大プロジェクトだ。

カウリスマキ監督はフィンランド生まれの映画作家。大人の男女の味わい深いやり取りを、独自のテンポで描いていく作風は巨匠・小津安二郎監督に強い影響を受けており、日本でもカウリスマキ監督を熱狂的に支持する観客が多い。また、彼の作風を思わせる映画や、パロディ風のCMも日本で多く製作されている。

そんなカウリスマキ監督待望の新作『バーテンダー』は、本作の舞台になっているギマランイスでちいさなバーを営んでいる男の1日をユーモアたっぷりに描いている。寡黙なバーテンダーを演じたのは、カウリスマキ作品『街のあかり』や『ル・アーヴルの靴みがき』にも出演したイルッカ・コイヴラ。劇中に登場するバーの常連客の顔つきや、バーテンダーが用意する自慢のスープなど、監督のファンならばたまらない描写と、美しいギマランイスの光景が見事にマッチしており、監督のファンはもちろん、これまでカウリスマキ作品を観たことのない観客にも“入門編”に最適な1作になっている。

『ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区』
9月14日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー