中村俊輔(横浜F・マリノス) (c)J.LEAGUE PHOTOS 中村俊輔(横浜F・マリノス) (c)J.LEAGUE PHOTOS

7月17日、J1リーグ第17節・浦和レッズ×横浜F・マリノスの試合後、両監督は胸を張った。3-2と打ち合いを制した横浜FM・樋口監督靖洋監督が「本当にいいゲームができた。(高温多湿の中での4連戦に)一抹の不安があったが、ベテランたちはコンディションを整え、いい準備をしてくれた。走り負けた試合は1試合もない。もうベテランとは呼ばないでほしい(笑)」と語れば、浦和・ペトロヴィッチ監督も「今日のゲームは両チームとも素晴らしい内容だった。どちらが勝ってもおかしくない展開だ。2連敗となったが、今日の内容を見れば、決してネガティブにならなくていい」とキッパリ。

8月28日(水) 横浜F・マリノス対浦和レッズ チケット情報

あれから、1か月強、再び両軍が激突する。横浜FMは13勝5分4敗・勝ち点44の2位、浦和は13勝4分5敗・勝ち点43の3位。両チームとも前回の直接対決からひとつずつ順位を上げての再戦である。

前節の結果は対照的だった。21節・FC東京に2-0と快勝し、首位に立った横浜FMだが、8月24日の22節は鹿島アントラーズに今季初の逆転負けを喫した。先制すれば11勝2分と無類の強さを発揮してきたが、得点ランキング2位タイとなるマルキーニョスの15ゴール目を守り切れずに大迫勇也に2ゴールを決められ1-2とされたのだ。結果よりも内容が気になった。後半、前線から連動して、相手にプレッシャーをかけていく積極的な守備が鳴りを潜め、鹿島に隙を与えたのだ。

一方の浦和は快勝のゲームを見せた。21節の大分トリニータ戦で0-3のビハインドをものともしない怒とうのゴールラッシュで4-3の逆転勝ちを収めれば、前節は清水エスパルスに対し2-0の完勝。14節・ヴァンフォーレ甲府戦以来となる完封劇を見せたのだ。超攻撃的パスサッカーを標榜するペトロヴィッチ監督だが、15節から21節にかけて7試合で16失点を喫していただけに0封に手応えを掴んだことだろう。

横浜FMが生命線とも言える高い位置からのプレッシングができるか否かが、23節の鍵となるだろう。清水戦での浦和は、攻撃時に1トップ・興梠慎三、柏木陽介、原口元気の2シャドウ、平川忠亮、宇賀神友弥の両アウトサイドが5トップのように敵陣深く上がっていった。横浜FMは中澤佑二&栗原勇蔵の新旧日本代表CBはJリーグ随一の守備力を誇るが、分厚い攻めを許せばゴールラッシュを許す危険性すらある。

横浜FMとしては浦和のパスワークを分断し、中村俊輔にボールを預け、速攻に遅攻、縦パスにサイドチェンジなど、バリエーションに富んだ攻撃に転じたいところ。ファウルを誘えば、中村の左足から放たれる高精度のプレースキックもある。

中3日で迎えるJ1リーグ第23節・横浜F・マリノス×浦和レッズは、8月28日(水)・日産スタジアムでキックオフ。チケット発売中。