「既婚の上司のことは、仕事ができるので尊敬していました。

恋愛感情なんてもちろん持っていなかったけど、あれこれ質問しては熱心にメモを取る私に上司がおかしな勘違いをしたのかもしれません。

会社のなかだけの付き合いだったのに、週末の食事やドライブに誘われるようになって、社内でも人がいないところで会うと体を近づけてくるので困っていました。

でも、自分から積極的に関わっていったのに今さら距離を取るのも何だか自意識過剰と思われそうな気がして、少しずつ話す機会を減らすことくらいしかできませんでしたね。

上司のほうから話しかけてくる回数が増えてしまって、あるとき思い切って『あ、これなら○○課長のほうが詳しいですね』と別の部署の上司の名前を出しました。

その課長とは特に仲がいいわけではないけど、ほかにも頼る人がいるとわかったら引いてくれるかなと思って。

上司は『そうだね』と言いながら明らかにテンションが下がっていて、申し訳ないと思ったけれどそれからも話しかけられたら別の上司の話題などをあえて出していたら、接触が減りました。

あくまでも上司と部下の関係であって、信頼されているのは自分だけじゃないと思わせるのも、冷めさせるには有効だなと思います」(34歳/企画)

自分を頼ってくる部下を見れば、そこからおかしな欲が生まれることはあるかもしれません。

でも、こちらは上司としか見ていないなら、あえてほかの人を頼る姿を見せることも、枠を超える気がないアピールになります。

距離が近くなりすぎるとこんな方向を求められることもあるので、既婚者であっても上司との付き合い方は一定の線を引くことが重要ですね。