母親の怒りを受け止めないことが大事

彼氏ができたとわかると「どんな人なの?」「お勤め先は?」「ご家族は?」と根掘り葉掘り聞いてくるうえに、「同棲なんて絶対にダメよ」と付き合い方まで口を出してくる母親は少なくありません。

「親だから心配して当然」と過干渉な母親は常に考えており、そこには「子どもは未熟」「世間知らず」と成長を信じたくない気持ちがあります。

子どもなりにいろいろな経験を積み、自分の価値観を育てながら生きている現実を、どうしても受け入れられないのですね。

ひとりの人間として立派に自分の意思を貫くような姿は「コントロールできなくなる」不安のほうが大きく、いつまでも「親が何とかしてあげないと」と思いたい心理があります。

だから「放っておいてよ」「どうでもいいでしょ」と口答えする我が子を見ると一瞬で怒りが湧き、なぜ子どもが反発するのかを考える余裕を失い、「自分に従わないこと」だけを責めてきます。

そんなとき、母親の怒りと向き合ってはいけません。

親だから子どもの交際相手について知りたがるのは当然としても、「そんな年収の人なんてダメ」「長男はダメ」など否定してくるのはあくまでも母親の価値観でしかなく、それを受け入れる理由は子どもにはありません。

自分の考え方こそ正解、と押し付けてくるときは「お母さんはそう思うのだね」「そう感じるのだね」と受け止める姿を見せるだけで十分です。

母親の感じ方を否定せず、それから「私はこう思うから」と自分の気持ちを伝え、「それはおかしい」と母親が口を出してきたら会話を切り上げることも考えましょう。

過干渉な母親は、子どもが自分の意見に「はい」とうなずくまで執拗に責めてくることが多いですが、向き合うとストレスが溜まる一方になるので物理的な距離をとるのが自分のため。

たとえそれが母親には拒絶に見えても、「その関わり方がおかしいのだ」と気づいてもらうためには相手をしないことも重要です。