銀行との上手な付き合い方

一般的に銀行で取り扱う投資信託の購入手数料は、ネット証券などに比べて高めです。投資信託の購入手数料は同じ商品でも金融機関ごとに異なります。

「ネット証券なら購入手数料が無料なのに、銀行では有料」のようなケースもよくあります。保険についても同様で同じ内容の保障だとネット保険の方が安いことが多いでしょう。

このように、手数料率だけで考えるとネット証券やネット保険が安くてお得に感じるかもしれませんが、筆者は必ずしも手数料が安ければ良いとは思っていません。

例えるなら、同じ食材でも素人が作った料理とプロが作った料理は全く違いますし、家族が作った料理とお惣菜とでも味付けが異なるように、自分好みの味付けによって完成度も満足度も変わってきますよね。

それと同様、金融商品もどれだけ手数料が安くても自分の意図したものと商品性が異なれば意味がありません。

投資信託や保険もネット証券で買うよりも手数料が高い場合がありますが、その銀行の窓口担当者がみなさんのニーズを捉え、ライフプランに沿った適切な商品を提供してくれるのであれば、銀行で投資信託や保険を購入しても決して高いコストではないかもしれません。

ある程度知識がある場合は、ネット証券やネット保険といった媒体から自分で選び、何を選べばよいかわからないのであれば気軽に対面相談できる身近な銀行で購入するというのが使い分ける上で、一つの目安になると言えるでしょう。

【執筆者プロフィール】計倉 宗州(とくら そうしゅう)

キッズ・マネー・ステーション認定講師/DCプランナー/ファイナンシャルプランナー
子供達にはお金を稼ぐことを人生の目的とするのではなく、稼いだお金で自分らしいお金との付き合い方をみつけ、自立して堂々と生きていく“おとな”になってもらいたいと考え、都内及びつくば市を中心に自分らしさを見つけるワークショップや個別相談を行っています。

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション