『B1リーグ 2017-18』も残り10節。『B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18』を見据える上でも重要な一戦がティップオフの時を待つ。5連勝中の千葉ジェッツが、初代王者・栃木ブレックスを迎え撃つのだ。

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千葉は元日早々PG富樫勇樹が戦線離脱の憂き目に遭うも、年明けからは12勝3敗と好調を維持し、アルバルク東京と同率の東地区2位につける。3月3日のサンロッカーズ渋谷戦では富樫が2か月ぶりに復帰。チームは攻守ともに完璧なパフォーマンスを見せ、89-48の完勝。大野篤史ヘッドコーチが「ディフェンスからボールをプッシュしてトランジションにつなげる、自分たちのやりたいバスケットができた」と言い切れば、SF/PF小野龍猛主将も「今日の課題は何もない」と胸を張った。試合後、富樫も「自分の100%のプレーではないが」と前置きしつつも、「意外に感覚的な部分はできた。自分が想像した以上にできた」と手応えを口にした。

その後連勝を5に伸ばすも、好事魔多し。3月11日・島根スサノオマジック戦でPG西村文男が負傷。ルーズボールに体ごと飛びこんだ際に右ひざをひねり、全治6~8週間と診断されたのだ。連覇を決めた『天皇杯』やリーグ戦で、富樫の不在を感じさせない働きを見せていただけに千葉にとって痛手である。富樫がトップフォームを取り戻しつつあるのは不幸中の幸い。ここ2か月、穴を埋めてもらった富樫が今度は西村の穴を埋める番だ。

一方の栃木は11勝15敗と東地区最下位に沈んでいたが、年明けから10勝4敗と逆襲に出た。巻き返しの原動力となったのは12月に帰って来たふたり。昨季限りで引退していたが、チームの危機に現役復帰を決めたPG渡邉裕規と、『CHAMPIONSHIP FINAL 2016-17』で左アキレス腱断裂の重傷からカムバックしたPF/Cジェフ・ギブスだ。そして、何よりも、激しく連動したタイトなディフェンスが戻って来た。

栃木は40分間にわたり、オフ・ザ・ボールで身体をしっかり当てる強度の高いディフェンスを継続する。田臥曰く「シュートブロックが間に合わないから行かないのはディフェンスとは言わない。打たせていいシュートなんてひとつもない。たとえ間に合わなくても、少しでも簡単に打たせたくないという思いでやっている」。さらに「そういうことをやれるチームは強いし、上に行く」とキッパリ。思えば、富樫のケガを受け、2月に田臥はサプライズの『ワールドカップ』アジア予選登録メンバー入りした。結局、田臥は合宿に呼ばれることもなかったが、不測の事態に備えたのだった。

そんな新旧の日本代表司令塔対決となる千葉×栃木。チームを勝利に導くのは富樫か、田臥か。『B1 2017-18』第23節は3月17日(土)・18日(日)・船橋アリーナにて開催。チケット発売中。