圧巻の音楽シーン

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ストーリーもさることながら、重要なのは歌です。

『リトル・マーメイド』の良し悪しは「パート・オブ・ユア・ワールド」で決まるといっても過言ではありません。

そこは製作側も意識しているようで、誰がパート・オブ・ユア・ワールドを歌うべきかでアリエルをキャスティングしたとも語っています。

ハリー・ベイリーは見事にパート・オブ・ユア・ワールドを歌い上げています。

特に、パート・オブ・ユア・ワールドのリプライズは圧巻です。

アリエルのしなやかさと芯の強さが一曲の中に凝縮されている、素晴らしい歌唱でした。

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アニメーション版『リトル・マーメイド』は、第二次黄金期の幕開けとなった作品でした。

『リトル・マーメイド』がミュージカルアニメーションの時代を切り開き、『美女と野獣』や『アラジン』に繋げていきました。

最初期でストレートにミュージカルを描くことに振り切れていないこともあり、アニメーション版では歌の途中でちょこちょこ第二次黄金期特有のギャグが入ってくることがあります。

パート・オブ・ユア・ワールドでも、セバスチャンのドタバタが入っています。

その点、今回はストレートに歌唱だけを行っており、ミュージカル映画が広まった時代の良さがあります。

茶々が入らないながらも、そこで補っていたストーリー進行はきちんと他の部分で補完されており、抜かりありません。

名曲たちをストレートに楽しめます。

新曲は3曲

実写版のために制作された新曲は3曲あります。

どれもアラン・メンケンが作曲し、作詞は『モアナと伝説の海』や『ミラベルと魔法だらけの家』のリン・マニュエル=ミランダです。

彼は『メリー・ポピンズ リターンズ』にジャック役で出演し、ロブ・マーシャル監督と関わった経験もあります。

一部は歌詞がアップデートされていますが、細かな変更部分もリン・マニュエル=ミランダが手がけている贅沢っぷり。

リン・マニュエル=ミランダの歌詞からも、ハワード・アシュマンへのリスペクトをひしひしと感じます。

ハワード・アシュマンの歌詞をリン・マニュエル=ミランダがアップデートさせる、まさにディズニー100周年にふさわしい継承です。

映画を観終わって、当然パート・オブ・ユア・ワールドをはじめアニメーション版の名曲が耳に残っていますが、新曲も耳に残っているほど良い曲でした。

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