『キャリー』

スティーブン・キングの人気小説を、クロエ・グレース・モレッツを主演に迎えて再映画化した『キャリー』の本編映像の一部が公開された。

『キャリー』本編動画

本作は、地味で内気な少女キャリーの悲劇を描いた青春ホラー。学校にも家庭にも居場所のないキャリーの抑圧されてきた怒りが爆発するときに巻き起こる惨劇を、ショッキングな表現で描き出す。本作は、1976年にブライアン・デ・パルマ監督によって映画され人気を集めたが、このたび『ボーイズ・ドント・クライ』のキンバリー・ピアースが監督を、モレッツがキャリー役を務めて37年ぶりに再映画化。製作陣によると今回の映画化はキングの原作により忠実に作られているという。

このほど公開されたのは、キャリーが母マーガレットに祈ることを強要され、“お祈りの部屋”と称したクローゼットに閉じ込められる場面。マーガレットは狂信的なまでに宗教にのめり込んでおり、娘キャリーを異常なまでに束縛し、時に虐待する。遊びに出かけることも許されず、異性と接触することも禁じられたキャリーは、恋人はおろか友達もおらず、いつも孤独で、学校ではいじめの対象になっている。

そんな彼女はある日、自分に“特別な力”が備わっていることに気づく。このほど公開された映像でも、クローゼットに閉じ込められたキャリーが叫んだ瞬間、木製のドラに鋭い亀裂が走る。興味深いのは、母マーガレットはそれを見ても驚く気配がなく、ただ神に祈りを捧げることだ。キャリーがもつ“特別な力”は、彼女にどんな幸福/不幸をもたらすのか? そしてキャリーと母の関係は? 短いシーンながら本作の基本的な設定と、緊迫した演出の一端を垣間見ることのできる映像になっている。

『キャリー』
11月8日(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー