「口の軽い人」の欲求不満に付き合わない

おしゃべりで他人のプライバシーを尊重しないからトラブルを起こすのが口の軽い人、自分の在り方が周囲に受け入れられないことにストレスを感じると、その解消もまた人ではかろうとします。

「誤解をされる自分」「攻撃される自分」を話して慰めてもらおうとしますが、こんな話題を出されたときは、「聞くだけ」に徹することで間違った仲間意識を持たれずに済みます。

自分について慰撫がほしいその人は「自分と同じように相手を貶めること」を求めてきますが、「大変だったね」「それはつらかったね」と返すだけに留めるのが正解です。

相手から話を聞いていない以上はそれが真実かどうかはわからず、うかつに「その人はひどいね」などと返してしまうと、口の軽い人は「私の在り方は正しいのだ」と信じてしまいます。

問題について本当に理解してほしいときは、自分と相手を対等に見た話の筋が出るはずで、そうではなく一方的に相手を悪く言うときは、「自分を認めてほしい一心なのだ」と受け取る慎重さが大切。

欲求不満が強くなると、他人を大事にしない口の軽い人ほどひどい言葉で自分を傷つけた相手を罵りますが、その自分がどんな印象をこちらに与えるか想像する余裕はないため、「聞くだけ」で短く話を終わらせることを考えましょう。

真面目な人ほど真摯に向き合う姿勢が大切だと不快感を我慢して話に付き合いますが、その結果ひたすら同意や賛同をねだられて「そうは思わないけれど頷くしかない状況」になるのを見ます。

自分の意思をねじ曲げてまでその人と同じにしなければならないような会話が、果たしてコミュニケーションと呼べるでしょうか。

相手の問題を一緒に背負ってはならず、同意できないのであれば「私の考えはちょっと違うけれど、あなたの大変さはわかるよ」など受け取れる部分だけを伝える姿勢が、正しい境界線となります。

「口の軽い人」は、そもそも自分の在り方が周囲にとっておかしいものだと実感することがないため、同じようなトラブルを繰り返します。

他人のプライバシーを尊重しないのは、人を大事に思っていないから。

これを忘れずに、接触せざるをえないときは無難な話題や世間話でこちらから会話をリードしていくのも有効です。

自分の身を守るためにも、相手の話題に向き合わない意思を見せることを、恐れてはいけません。