完成披露試写会の模様

人気アニメシリーズの第2弾となる『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』の完成披露試写会が18日に都内劇場で開催。総監督の黄瀬和哉氏、本作監督の竹内敦志氏、シリーズ構成と脚本を手掛ける作家の冲方丁氏、製作総指揮の石川光久プロダクションI.G社長、バトー役の松田健一郎、サイトー役の中國卓郎が舞台あいさつを行なった。

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士郎正宗氏の人気SFコミックが原作で、押井守監督版、神山健治監督版に続く新シリーズとして全4部作での公開が決定している本作。草薙素子を中心におなじみの面々が登場する。

プロダクションI.Gで数々の作品を送り出してきた石川氏だが「これまで25年以上I.Gでやって来て、この『border2』がベスト」と断言。「これまで実写に追いつけという思いでやってきましたがそうじゃなかった。(ジェームズ・)キャメロンも(ジョージ・)ルーカスもこの映像を実写で作ろうとしていたんだと。今日、それが確信に変わりました」と最大限の称賛を送る。黄瀬は、キャラクターデザインを含め、多くをスタッフに任せたと言い「初号を観るまで、僕もどういうフィルムか分からずにいました(笑)。僕も楽しみました」とスタッフへの感謝を口にした。冲方氏は「素子がバトーと本気でどつき合ったり、今回は見たことあるようでないものを描いた。こうして公開にたどり着けて感無量。僕も観て面白かった」と満足そうにうなずいていた。メガホンを執った竹内監督は「人の多さに震えが止まらない」と緊張した面持ちで語りつつ、会場の反応にホッとした様子。「少し背伸びした内容だが、クリエーターのみなさんのおかげでここまで来られた」と語った。

声優陣も本シリーズに特別な思いを持っているようで、バトー役の松田は、この役が決まった時の心境について「とんでもないことになった。どうしたらいいんだろう?」と思ったと明かし「いまでも信じられない気持ちでいっぱいです」と目を白黒させていた。本作からの参加となった中國は「転校生のような気持ちでスタジオに入りました」と述懐。「収録が早すぎて、もっと長く録っていたいという気持ちだった」と明かした。

これから公開を迎えるが石川氏は「あえてここで言いたいのは、border:3のこと(笑)! 本当の意味で『ARISE』が立ち上がります」とさらなる飛躍を宣言。続編を待ち望むファンの期待を煽った。

『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』
11月30日(土)公開