柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

いよいよ、J1リーグ戦も残すところ3試合。首位・横浜F・マリノスから4位・鹿島アントラーズまでの勝ち点差は3。勝ち点差6の5位・セレッソ大阪も2~4位との3連戦を残し、大逆転初優勝の可能性を残す。まさにV戦線は熾烈を極める。

「11/23(土・祝)浦和レッズ対川崎フロンターレ J1リーグ戦」チケット情報

横浜FMを勝ち点1差で追う浦和レッズは、11月23日(土・祝)にホームで川崎フロンターレを迎え撃つ。順位こそ6位だが、浦和に次ぐリーグ2位の60得点を誇る難しい相手である。川崎Fのエース・大久保嘉人は得点ランキング首位を突っ走る24ゴールを量産する。1.5列目のレナト、中村憲剛とのトライアングルは強力だ。

嫌な記憶もある。リーグ戦16節では、浦和は川崎Fに0-4の完敗を喫した。試合後、ペトロヴィッチ監督は「私がレッズの監督に就任してから、最も悪いゲーム。我々が負けるに値する内容でした。唯一ポジティブだった点は、すべてが悪かったということ」とシニカルなコメントを口にした。『ナビスコカップ』準決勝第1試合でも、浦和は前半の2-0のリードを守り切れず、2-3の逆転負けを喫した。ご存知の通り、第2戦では興梠慎三の決勝弾で1-0として、アウェイゴール数で決勝進出を果たしたが、川崎Fとの打ち合いには悪いイメージが残っている。

流れもよくない。『ナビスコ杯』決勝では、6日前に2-1で勝利した柏レイソルを相手に試合内容で押しながら、ワンチャンスを決められ0-1で優勝を逃した。リーグ戦前節も、横浜FMが名古屋グランパスに敗れ、3位・サンフレッチェ広島が引き分け、勝てば首位に立つ状況で、ベガルタ仙台を相手に3-2とリードしたが、試合終了間際に追いつかれてしまった……。

では、浦和はどう戦うべきか。最終ラインから組み立てる従来のサッカーに前線からの連動したハイプレスをかける守から攻、攻から守へ、素早いサッカーを融合させていくだけだ。つまり、今までのやり方を貫くしかない。前節は中盤の底をフォローする鈴木啓太を出場停止で欠き、1.5列目の柏木陽介が3列目に下がった。そこで守備のバランスが崩れたのだ。思えば、16節・川崎F戦でも柏木はボランチとして出場した。ピンポイントのラストパスはもちろん、独力でシュートまで持ち込める柏木はゴールに近い場所でこそ相手に脅威を与え、自軍の守備のバスランも保てるのだ。

ただ、浦和にも追い風はある。川崎Fは11月20日(水)・モンテディオ山形との『天皇杯』4回戦後、中2日で埼玉スタジアムに乗り込んでくる(ちなみに浦和は3回戦で山形に敗戦)。果たして、浦和が悪い流れを断ち切り、優勝戦線に踏みとどまるのか、ノープレッシャーの川崎Fが嵩にかかって攻撃サッカーで圧倒するのか。浦和×川崎Fは11月23日(土・祝)キックオフ。チケット発売中。