タブレット端末市場は、2017年4月から前年を上回る推移をみせており、直近では、ほぼ前年並みの水準を維持している。メーカー別にみると、5万円台と高単価で推移しているとはいえアップルの強さが際立っていることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計するBCNランキングから分かった。

16年2月から17年3月まで販売台数・金額ともに伸び率(前年同月比)は2ケタ減で推移していたタブレット端末だが、17年4月に台数、そして同年6月に金額伸び率でもプラスに転じた(図1)。この要因の一つは、Huawei Technologies(以下、Huawei)の「MediaPad T2 8 Pro Wi-Fi」の貢献が挙げられる。ただし、市場全体の伸び率がプラスに転じたのは、台数・金額が増加したというわけではなく、縮小していた販売がようやく下げ止まった、とみたほうが実情に合っている。

ではここから、17年通年で販売台数の7割を占めた「Wi-Fiモデル」に絞り込んで、その動きをみていこう。まず、メーカー別台数シェアと平均単価を算出してみると、依然としてアップルが4割を占めており、市場をけん引していることが分かる(図2左)。以前、ASUSの「Nexusシリーズ」がアップルの独走に歯止めをかけたことがあったが、再びアップルの独走が続いている。17年6月頃からASUSとHuaweiが2位争いを展開するようになり、18年2月ではHuaweiが約2ポイント差で三度2位となった。

一方、平均単価では上位5社のなかでは、5万円台で推移するアップルに対して他の4社は2万円台と、差はほぼ2倍(図2右)。アップルは高単価路線を推進しつつも、台数シェアは抜きんでている。平均単価を引き上げているのは8万円近い「iPad Pro」だが、売れ筋は4-5万円の「9.7インチiPad」だ。

アップルは、今まで「iPad Pro」でしか使えなかった「Apple Pencil」に対応する「iPad」を先日発表した。教育現場をターゲットにした製品に位置づけており、「Apple Pencil」に対応するアプリも増えた。日本でも2年前から、文部科学省はデジタル教科書について検討し、18年2月の学校教育法改正案の閣議決定において、デジタル教科書を正式な教科書として位置づけた。実際に教育現場で導入が促進されれば、今まで以上にタブレット端末の普及が進む可能性は高い。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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