バルセロナがクラブワールドカップで史上最高勝つ史上最強を証明し、悲しみを乗り越えた浅田真央の2年ぶり5度目の全日本選手権優勝で幕を閉じ、オルフェーヴルが有馬記念で史上3頭目となる3歳馬4冠を達成するなど、スポーツ界では年末を飾るにふさわしい名勝負が繰り広げられている。ただ、ビッグイベントが終わったからと言って、今年のスポーツも終了……というわけではない。そう、年末年始はスポーツイベントのラッシュである。

まず、年末年始は、高校の全国大会の宝庫である。ひと足早く開幕した全国高校バスケットボール選抜優勝大会は12/29に決勝を迎える。12/27には全国高校ラグビーが、12/30には全国高校サッカー選手権が戦いの火蓋を切って落とし、1/5に春高バレー改め全日本バレーボール高校選手権がスタートする。サッカー、ラグビー、バレー、バスケの優勝ランキングを見るとなかなか興味深い。

高校サッカーは優勝回数1位・兵庫・19回、2位・埼玉・13回、3位・静岡・10回、4位・広島・9回、5位・千葉・長崎・7回、高校ラグビーは1位タイ・東京・大阪・16回、3位タイ・秋田・京都・15回、5位・福岡・7回となっている。

高校バスケ男子は1位・秋田・20回、2位タイ・東京・京都・4回、4位タイ・宮城・茨城・3回、女子は1位・愛知・18回、2位・千葉・5回、3位・東京・4回、4位タイ・大阪・福岡・3回、高校バレー(春高バレー含む)男子は1位タイ・東京・神奈川・6回、3位タイ・北海道・埼玉・長野・広島・4回、女子は1位・東京・10回、2位・大阪・8回、3位・大分・7回、4位・宮城・4回、5位タイ・北海道・長崎・2回である。

大晦日と言えば、格闘技が定番だったが、今年は少々趣が異なる。

ヒョードル×石井慧PV/12・31元気ですか!! 大晦日!! 2011より 

 

2000年に猪木BOM-BA-YEというプロレスが12/31に行われ、一時期3大会が民法をジャックするムーブメントを巻き起こしたが、今年は地上波放送はない。猪木率いるプロレス団体IGFに総合格闘技のDREAMが乗っかった感じで、総合格闘技とプロレスの大会を開くのだ。ただ、カードはかつて最強と呼ばれたエメリヤーエンコ・ヒョードルと北京五輪柔道金メダリスト・石井慧の一戦や、日本ライト級頂上決戦の青木真也×北岡悟など、ヒリヒリしたラインナップとなっている。12・31元気ですか!! 大晦日!! 2011 ホームページ

さらに大晦日にはボクシングのふたつの世界タイトル戦がある。

横浜では内山高志×セレスティノ・カバジェロのWBA世界スーパーフェザー級統一戦、大阪では挑戦者にヨードグン・トーチャルンチャイを迎えるWBC世界ミニマム級タイトルマッチがゴングを迎える。

元旦は実業団頂上対決のニューイヤー駅伝が9:10にスタートを切り、サッカーの聖地・国立競技場では天皇杯決勝が、キックオフを迎える。

天皇杯は12/29の準決勝・横浜FM×京都、FC東京×C大阪を経て、決勝のカードが決まる。J2勢が4チームのうち半分を占める今大会はまさに予測不可能と言える。

そして、1/2・3は箱根駅伝である。

2011年10月15日(土)第88回箱根駅伝予選会ダイジェスト版より

早稲田大の連覇か、山の神・柏原率いる出雲駅伝王者・東洋大か、はたまた全日本駅伝覇者の駒澤大か、東京、箱根間217.9kmを走破する2日間は、テレビの前で釘付けになる人も多いだろう。第87回大会も往路・25.1%、復路・29.5%の高視聴率を叩き出す優良コンテンツは、正月の風物詩として定着している。

そのほかにも、1/3には学生王者・関西学院大学と社会人覇者・オービックがアメフト日本一を決するライスボウル、翌日には新日本プロレス恒例の1/4・東京ドームが開催される。

2012年1月4日東京ドーム レッスルキングダムVI全対戦カード発表VTRより

 

歌番組やバラエティ、振り返り番組が多い年末年始は、おとそ気分を吹き飛ばすTVでのスポーツ観戦と決め込むのはいかがだろうか?

あおやま・おりま 1994年の中部支局入りから、ぴあひと筋の編集人生。その大半はスポーツを担当する。元旦のサッカー天皇杯決勝から大晦日の格闘技まで、「365日いつ何時いかなる現場へも行く」が信条だったが、ここ最近は「現場はぼちぼち」。趣味は読書とスーパー銭湯通いと深酒。映画のマイベストはスカーフェイス、小説のマイベストはプリズンホテルと嗜好はかなり偏っている。