「友人のA子とは古い付き合いで、お互いに恋愛の相談など昔からよくしていました。

そのとき、付き合っている彼氏から一方的に遠ざけられているというか、理由もわからずLINEや電話を無視されていた私は、『どういうことだと思う?』とA子に打ち明けて客観的な意見をもらおうと思っていました。

忘れていたのは、以前A子は似たようなシチュエーションで恋人から突然別れを告げられた過去があることで、話しているうちに『あ、そのパターンはね』とA子の語気が強くなり、『浮気の可能性は高いよね』『急に別れようって言い出すかもしれないから』と、ネガティブなことばかり言い出して……。

パターンって言うけれど、A子は自分の経験をみんなそうだと決めつけているだけで、私個人の事情などまったく考えていない言葉にどんどん『話すんじゃなかった』と後悔の念が湧きました。

『もういいよ、ありがとう』と話題を変えようとするのですが、『待って、ここで曖昧にしたらあなたが傷つくよ』ってA子がしつこく食い下がってきて、自分を手ひどく振った元彼の話が始まり、うんざりしましたね。

心配してくれているのはわかるのですが、さすがに引いたのは『話せないなら、私が代わりに聞いてあげようか?』と言い出したときで、彼氏の連絡先を尋ねられたので慌てて断りました。

A子は怒りに酔っているというか『これだから男って』と話の核が男性の悪さに偏っていって、私が彼氏の連絡先を教えないのを知り『あなたも大丈夫?』と今度は私を下に見るような発言をしてきたので、カチンときましたね。

『悪いけれど、あなたの元彼と一緒にしないでほしい』とはっきり言ったら、気まずそうに黙りました。

私は彼氏との悩みに加えてA子に対してもモヤモヤが募ってしまい、このときは仲の回復を考える心の余裕がなくて、そのまましばらく音信不通になりました。

彼氏とのことで相談しただけでどうしてこんな事態になるのか、相談する相手を間違えたらいけないとしみじみ思います」(26歳/接客業)

自分の経験をほかの人のケースにも当てはめたくなる気持ちはわかるのですが、当人の気持ちを無視して勝手に「傷つくよ」と決めつけるのも、どうかと思います。

女性のため、と言いながら実は自分が過去に受けた痛みの溜飲を下げたいだけでは、と感じるのは、自分の提案に従わない女性に対して「大丈夫?」と見下すような発言をする点です。

相談してくれた当人の気持ちを尊重するのがその場の正解であり、自分の考えを一方的に押し付けるようなやり方は、友情まで失ってしまうのですね。