桜の名所として知られる奈良県・吉野の老舗旅館を舞台に、美しい四人姉妹の人生模様を描く舞台『花盛り四人姉妹~吉野まほろば物語~』が、4月12日、大阪・新歌舞伎座にて開幕。次女・ふじ子役で出演する石野真子に話を聞いた。

「花盛り四人姉妹 ~吉野まほろば物語~」チケット情報

老舗旅館「吉野花苑」で生まれた美しい四人姉妹。現在は次女が旅館を切り盛りし、ほかの3人は吉野を離れてそれぞれの人生を歩んでいた。しかし、蔵の中から思いがけないお宝が発見され、テレビ番組で大々的に取り上げられたことから、姉妹は申し合わせたように一斉に里帰り。それぞれのパートナーも加わり、お宝を巡る騒動が巻き起こる…。「大人になって一旦は離れてしまうけど、やっぱり姉妹というところでつながっていて。頼りにしていたり、支え合っていたり、言葉には出さないですけど、みんなで頑張って生きていくというところがすごく見えてくるんですよね。“こうしてみんな揃って何回集まれるかなぁ”というような長女の言葉があって、この年齢になるとすごく共感ができるなぁって思います。どこの家族もそれぞれに何かを抱えていて、そういう人間模様が細かく散りばめられているのも面白いですし、誰かに共感しながら観ていただけるんじゃないかなと思います」。

次女のふじ子を石野が演じるほか、長女・萩乃を藤あや子が、三女・梅子を藤原紀香が、四女・あやめを三倉茉奈が演じる。演じるふじ子については「しっかり者で、旅館を切り盛りしています。父親が亡くなり、女将修行もしていない中で、おりも政夫さん演じる料理長に支えられ、育てられた女将なんです。共演の方々とのやりとりの中で、役を創り上げていきたいですね」と語る。

グランドフィナーレでは、四人姉妹による歌謡ショーでも楽しませてくれる。「二部終わりの流れで歌います。全然違う雰囲気になるんじゃないかな。ソロと、4人で歌う曲があります。おなじみの歌謡曲も歌いますし、私のソロでは自分のデビュー曲を歌いたいと思います。お客様が“楽しかったね~、来て良かったね”と言いながら帰ってもらえるとうれしいですね。とても華やかで美しい舞台になると思いますし、お芝居も歌も楽しんでいただけますので、日常を忘れて、ホッと一息ついていただけたらいいなと思います」。

公演は4月30日(月・休)まで、大阪・新歌舞伎座にて。チケットは発売中。

取材・文:黒石悦子