堀江翔太(埼玉ワイルドナイツ)

3シーズン目の『NTTジャパンラグビーリーグワン 2023-24』が、堀江翔太にとって最後のシーズンとなる。12月6日、埼玉ワイルドナイツの堀江が記者会見を行い、今季限りで現役を引退することを発表した。

「唐突ですが、今季を持ってラグビーを引退しようと思っています。10歳からラグビーをやってきて、ターニングポイントでいい人と出会った。僕自身ここまで上がってこられるラグビー選手ではなかったと思うので、色んな人のサポート・支えがあってここまでこられた。一番は家族、全力でサポートしてくれた」

引退理由を問われると。
「『ラグビーワールドカップ2015』前に首のケガをして、身体の正しい使い方をすれば、よくなっていくと実感した。もっと若い選手が正しい身体の使い方を知っていれば、大ケガをせずに好きなスポーツができる。『オリンピック』でももっともっと日本人のトップアスリートが増えると思い、そこに目を向けたいと思った。正しい身体の使い方はラグビー以外にもある。正しい身体の使い方を知ってトレーニングするだけでパフォーマンスが向上する。知らないことでケガに苦しんでいる選手を助けたいと思った。佐藤(義人)さんは治療家、僕はS&C、トレーニングを教えるので、呼び方はトレーナーに近いと思う」

来年1月38歳を迎えるが、フィジカル面の衰えは否定した。
「身体的には全然大丈夫」

今週末『NTTリーグワン2023-24』開幕を控えたこのタイミングでの発表になった理由を訊ねられると、堀江はこう答えた。
「ワイルドナイツのファンや僕のファンもいるので、そういうファンに試合を観てほしい。リーグが終わってからの発表だと『あの時見ておけば……』ということもあるので。最後のシーズンになるので、生で最後の僕を見て、最後の堀江を実感してほしい」

堀江のラストシーズンの目標は明快である。
「優勝を目指すために自分がどう成長できるかというのは変わらない。個人的な目標は去年よりもいいプレーをする。体重を減らしフィジカル面もいいので、ちゃんとした身体の使い方でスクラム、コンタクトプレーで力を出したいと思っている。ベースは去年よりいいパフォーマンスを出すこと。チーム的には最後取れなかったので、プレッシャーのかかった決勝でもいいパフォーマンスを出したい。優勝して終わりたいが、そううまくいくか。いかに一戦ずつチームとしてよくなっていくかによる」

「堀江翔太にとって、ラグビーとは?」という質問には。
「いい質問ですね。僕にとってラグビーとは、こんな言っていいかわからないが、趣味です。ラグビーは趣味です、すごく楽しんでやっています」

果たして、堀江はどんなラストシーズンを送るのか。『NTTリーグワン2023-24』開幕戦・埼玉WK×横浜キヤノンイーグルスは12月10日(日)・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場にてキックオフ。試合の模様は日本テレビ(関東ローカル)にて生中継。