『東京難民』(C)2014『東京難民』製作委員会

『半落ち』『ツレがうつになりまして。』の佐々部清監督が、“格差社会における若者の貧困”をテーマに挑んだ最新作『東京難民』に、映画人、ジャーナリストら各界の著名人がコメントを寄せた。

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本作は、中村蒼演じる平凡な大学生・時枝修が、突然の父の失踪を機に“お金”“家”“携帯電話”を失い、あっという間にホームレスに転落してしまう様を描く。“普通”の生活から切り離されてしまった主人公を追いながら、ネットカフェ難民の実態や、日雇い労働の劣悪な条件など、タブー視されがちな現代社会の裏の顔を描いた問題作だ。

本作には「今、この国の若者たちがどれほどひどい仕打ちを受けているか、こんなことでいいのかということを、佐々部君が渾身の力をこめて描き出した。政治に携わる人たちに是非見せたい」(山田洋次・映画監督)、「家族の支えを失った大学生がわずか半年で“難民”へと転落していく様に驚きました。現代の若者が直面する無縁化や貧困化の問題を知ると共に、若者が希望を抱ける社会のありかたについて改めて考えさせられました」(安倍昭恵・総理大臣夫人)、「ネカフェ難民へのハウツー映画か、はたまた対局に位置するはずの、明日は我が身の警告書か。演技陣のリアルな画が逆説的に映える!」(やくみつる・漫画家)、「みんな“自分だけはこうはならない”と思っている。しかし現代は、ほんの些細なことがきっかけで堕ちてしまう世の中なのかもしれない」(木暮太一・経済ジャーナリスト)などのコメントが寄せられている。

豊かなはずの日本で“難民”になることがなぜこんなにもリアルに感じられるのか。ささいなきっかけで堕ちてしまうかもしれない、危うさに満ちた日本社会の暗部に切り込んだ本作は、22日(土)に公開される。

『東京難民』
2月22日(土)有楽町スバル座ほか全国ロードショー