拒絶されて知ったこと

自分からは連絡できない、会ってほしいとお願いしたくてもその手段がない、それでも「今の自分を知ってほしい」と思うとき、どうするのが正解なのでしょうか。

友人に「再会」のセッティングについて難色を示された実那子さんは、その道を諦めて自力で機会を作ることを考えました。

「彼の会社を知っていたので、退社のタイミングを狙って待ち伏せしました。彼に会うにはそれしかない、会って気持ちを聞いてもらえば理解してもらえるって、とにかく話したかったです」

「知ってほしい」が止められなくなっていた実那子さんは、強硬手段であっても元彼と「会う」ことに集中していたのですね。

その決断がどうなったのか、近くのカフェで彼が会社から出てくるのを待ち、姿を見つけたら後を追いかけて声をかけたという実那子さんは、

「何も変わっていないじゃないか」

と男性に強い言葉を吐かれてショックを受けます。

元彼に指摘された依存を解決できたと伝えたのにどうして受け止めてもらえなかったのか、「泣きながら帰った」と話す実那子さんは、自分の姿が男性に「何を伝えた」のか、客観的に見る姿勢を忘れていました。

「振り返って私を見た彼の、ぎょっとしたような顔が忘れられません。

再会を喜んでくれるかも、と心のどこかで私は思っていて、でも彼は『何をしているの?』って怖い顔で聞いてきて、まったく歓迎されていないとわかりました。

そのまま立ち話で変わったことについて話したけど、それには全然触れてくれなくて、『何も変わっていないじゃないか』って言われたときは目の前が真っ暗になりましたね……」

「やり直してほしい」まで言い切らないうちに、元彼は背中を向けて去っていったそうです。

男性に実那子さんの姿はどう映ったのか、別れる原因となった依存を「もうしない」と言いながら自分を待ち伏せして一方的に会うことを押し付ける実那子さんは、とても受け入れられるものではなかったのだと感じます。

「冷静になってそのときのことを振り返って、やっと依存しているままだった、とわかりました」

しんみりとした声でそうつぶやきながら、実那子さんは視線を落としました。