「離婚してから釣りにハマり、週末になると夜明けから海に出かけています。

ひとり暮らしなので休日は暇な時間が多く、この年になると気軽に誘える友人もいないので、ひとりでも楽しめる趣味ができてよかったなと思います。

釣りを教えてくれた会社の上司にいろいろ話を聞き、道具を揃えたり釣れるポイントを探したり、自由に時間を使えるので没頭できるのはいいですね。

離婚の原因は元妻の借金で、『旦那が稼いでいる友人が羨ましい』と嫌味ばかり言いながらブランド品を買い漁り、返済に生活費をつぎ込んでいることを知り、俺から切り出しました。

子どもがふたりいて俺が引き取りたかったのですが、弁護士に相談すると仕事で家を空ける時間の多い俺では親権を取るのは難しいといわれ、仕方なく面会交流の約束だけしっかり取り付けて別れました。

子どもたちと会う日はさすがに釣りには連れていかず、ふたりの好きなことをさせていますが、俺の部屋にある釣りの道具に興味津々な様子を見るのはかわいいですね。

面会交流のあるとき以外はほとんど釣りに時間を使っていて、たまに大物が釣れるとテンションが上がります。

それを写真に撮って子どもたちに見せるのも楽しいのですが、問題は釣れた魚をどうするかで、自分ではどうにもさばけず。

元妻はキッチンに俺が入るのを『汚されると困るから』と言って嫌がり、料理はほとんどしたことがなく、包丁を握ることも滅多になかったです。

一応自炊はしているけれど安物の包丁では上手に切れず、挑戦するものの手は切るし後片付けも大変だし、その後の調理もどうすればいいかわからずで、諦めました。

上司は奥さんがさばいて料理までしてくれるそうで、いいサイズのものは連絡して持っていくようにしています。

掃除や洗濯はひとりでもできるけれど、料理に関しては今まで手を出してこなかったツケが回ってきているのを感じますね。

普段の食事はどうしてもコンビニの弁当やスーパーの惣菜に頼るし、料理の勉強もしなければと思うけれどそれより釣りに行きたくて、中途半端さにストレスがあります。

『独身で時間のあるやつの贅沢な悩みだ』と友人には言われるけれど、全部をひとりでやる、頼れる人がいないのは大変なときも多いのが実際です。

仕方ないとはいえ、ひとりだからこそ『できないこと』の悪い影響は避けられないと思っています」(32歳/製造)

男性のひとり暮らしで多く耳にする悩みが家事ですが、特に料理に関しては生活に直結するため、うまくいかないとストレスを抱えます。

釣り上げた魚を自分でさばけない、は確かに贅沢な悩みかもしれませんが、問題は「ひとりだから頼れる人がいない」ことで、寂しさを感じますよね。

自力でできないことにすぐ影響を受けるのがひとり暮らしであって、少しずつ改善していくしかないのが現実です。

プロフィール:37歳で出産、1児の母。 これまで多くの女性の悩みを聞いてきた実績を活かし、 復縁や不倫など、恋愛系コラムライターとして活躍中。「幸せは自分で決める」がモットーです。ブログ:Parallel Line