(左から)登坂広臣(三代目J Soul Brothers)、能年玲奈、三木孝浩監督

紡木たくの伝説的少女漫画を「あまちゃん」の能年玲奈主演で映画化した『ホットロード』の製作報告会見が18日に都内で開催。能年をはじめ、共演の登坂広臣、三木孝浩監督が出席した。

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原作は1986年から「別冊マーガレット」にて連載され、集英社の少女漫画史上最速で100万部突破し全4巻で700万部という驚異的な発行部数を誇った。母の愛を感じられずにいる少女・宮市和希と命知らずの不良・春山洋志の純愛を描き出す。

原作者の紡木が「おふたりが演じる和希と春山なら観たい」と語ったことで実現したという今回の能年、登坂による『ホットロード』。能年は原作を読んで「全体に流れる空気がすごくキレイだなっと思いました」と語り、「和希はすごくかわいらしい女の子で『頑張らなきゃ』と気合いが入りました」と明かした。

一方、「三代目J Soul Brothers」のボーカルとして活動する登坂は今回が映画初出演。「不安でしたが、監督をはじめ共演者、スタッフのみなさんが温かい空気を作ってくださり、安心して入ることができました」と述懐する。

三木監督は原作の存在の大きさに「プレッシャーはあった」と明かしつつ、「読んでみて、10代の悩みや存在意義、愛を知ることなど、どの時代にもつながると感じた。(連載)当時の10代は親の世代になり、和希や春山の世代の子を持っているいまだからこそ意味のある作品だと思い、やりがいを感じました」と振り返った。

原作では和希が黒髪を金髪にするシーンが大きな反響を呼んだが、三木監督によると映画では和希は金髪にはせず、少し明るい茶髪になっているという。能年にとっては髪の色を変えるのは人生で初めての体験。自分でその姿を初めて見たときの印象について尋ねられると「(映画を)観ていただく方にどう感じてもらえるのかな? という思いでした」との答えが。

伝説的漫画の原作ということに加え、能年にとっては「あまちゃん」終了後、初の出演作品ということでも注目を集めるが「原作ファン、(『あまちゃん』を観て)私を好きになってくださった方はもちろんですが、とにかく必死で頑張ったので、気になる方は観てほしい!」と呼びかけていた。

『ホットロード』
8月16日(土)公開

取材・文・写真:黒豆直樹