遠藤保仁(ガンバ大阪) (c)J.LEAGUE PHOTOS 遠藤保仁(ガンバ大阪) (c)J.LEAGUE PHOTOS

開幕5試合で好対照なスタートとなった両クラブが激突する。4勝1敗で首位を走る鹿島アントラーズと1勝2分2敗の14位に沈むガンバ大阪が対峙するのだ。

4/6(土) ガンバ大阪対鹿島アントラーズ J1リーグ戦 チケット情報

ホームで迎え撃つG大阪の不調の原因はハッキリしている。昨季途中に古巣へ復帰し、18試合で19ゴールをマークした宇佐美貴史が、開幕前のケガで不在なのが響いている。長谷川健太監督は、FW・佐藤晃大のパートナーに、新助っ人のリンスのほか、遠藤保仁、倉田秋らMFを試してきたが、いまだ前線の組み合わせは固まっていない。5試合で3得点とリーグ16位の得点にとどまっている。

だが、アウェイチームの勝ち点3と決め付けるのは早計だ。エース不在の間に、G大阪は超攻撃的なパスサッカーから堅守速攻にシフトチェンジしつつある。今野泰幸&明神智和の新旧日本代表が中盤の底に並び、ディフェンスが安定している。ここ2試合2列目に入っているリンスの潜在能力は誰もが認めるところ。スピードとパワーを兼ね備えたFWが、慣れてくれば決定力不足は一気に解決する。中盤の遠藤から前線のリンスへの一本のパスは、シンプルながら相手守備陣にとって脅威となる。

アウェイに乗り込む鹿島はリーグ最多の12得点と絶好調である。前線のダヴィが2得点、トップ下の土居聖真が2得点、2列目右の遠藤康が3得点とアタッカー陣がそれぞれゴールを奪っている。中盤の底に並ぶ小笠原満男と柴崎岳の存在感も忘れてはならない。小笠原が正確なロングフィードで前線にボールを預ければ、柴崎は攻め上がった際パスにシュートと非凡な攻撃センスを見せ付けている。攻撃陣だけではない。5試合で3失点と固い守備も健在である。

16冠の鹿島に不安材料がないわけではない。『ナビスコカップ』開幕戦のFC東京戦、J1リーグ戦第4節・セレッソ大阪戦では、先制されるとバタバタしたリズムを修正できずに、そのまま敗北を喫した。21歳の柴崎と土居、20歳のサイドバック・伊東幸敏、21歳のセンターバック・昌子源ら若きタレントたちはここまでの快進撃の原動力となっているが、時折脆さを覗かせる危険性を孕んでいる。

『ナビスコカップ』を含め、両軍の7試合のパフォーマンスを見れば、鹿島有利は動かない。ただ、G大阪は試行錯誤しながら今、生みの苦しみの時期を迎えている。ゴールというキッカケで状況が一変する可能性も少なくない。G大阪×鹿島は4月6日(日)・万博記念競技場でキックオフ。チケット発売中。