行定勲 行定勲

人気作家・藤沢周の小説『ブエノスアイレス午前零時』の初舞台化が決定。今冬、森田剛主演、行定勲の演出、蓬莱竜太の脚本で上演される。

原作は1998年に芥川賞に輝いた藤沢の代表作。ダンスホールがある鄙びた温泉街のホテルで働く男カザマと、ダンスツアー客としてやってきたひとりの老嬢。ふたつの孤独な魂が出会う時、雪国の温泉街のホテルとブエノスアイレスの酒場の風景が交錯する。

主演&演出で初タッグを組む森田と行定は舞台化決定にあたり、次のようなコメントを寄せている。

■森田剛
この度は、行定さん、蓬莱さんとこの作品でご一緒できることを、とても光栄に思っております。今回の作品では、初めてふた役にチャレンジすることになり、ふたつの世界をうまく演じ分けられるよう、稽古に励みたいと思います。劇中でお見せするタンゴにも注目していただけると…、劇場にてお待ちしておりますので、見に来てください。

■行定勲
常に私の頭の中にあったこの作品を舞台化できて今から興奮しています。雪深い温泉宿にあるダンスホールとブエノスアイレスの風景のコントラストが私を魅了しました。若い男と老女との孤独な魂の邂逅(かいこう)が奇跡を起こすという、デカダンスを舞台で創り上げたいと思っています。主人公のカザマは以前からご一緒してみたかった森田剛さんが引き受けてもらえると聞いて喜んでいます。社会からドロップアウトした等身大の男をどんな佇まいで演じるのか、そして、素晴らしい身体能力を持つ彼が情熱的なタンゴをどんな風に踊るのか今から楽しみでなりません。

舞台は11月28日(金)から12月21日(日)まで東京・新国立劇場 中劇場、12月26日(金)から29日(月)まで大阪・シアターBRAVA!で上演予定。