Stuart Ward and Dani de Waal from the ONCE Tour Company (c) Joan Marcus Stuart Ward and Dani de Waal from the ONCE Tour Company (c) Joan Marcus

アカデミー賞歌曲賞を受賞し、日本でもスマッシュヒットを記録した映画『Once ダブリンの街角で』のミュージカル化作品が2014年秋、遂に日本初上陸する。

『Once ダブリンの街角で』 チケット情報

物語の舞台はアイルランドの首都ダブリン。音楽への夢、そして愛することを諦めたアイルランド人のストリート・ミュージシャンと楽器店でピアノを弾くのを楽しみにするチェコ移民の女性が、偶然ダブリンの街角で出会う。一見、なんの接点もないふたりは一緒に演奏する喜びを見つけ、恋か友情か、音楽を通して心を通わせていく。人生でたった一度、心が通じる相手に出会えたら・・・という愛しく切ない恋愛ストーリーだ。製作費約150,000ドル(日本円で約1500万円)という低予算、17日という撮影期間で作られたのにも関わらず、口コミで評判が広がり世界で約20億円の興行収入を達成したという要因のひとつは何と言っても美しい楽曲の数々だろう。

映画のみならず2012年トニー賞最優秀新作ミュージカル作品賞を含む8部門や2013年グラミー賞ベスト・ミュージカル・シアター・アルバムなど多くの賞を受賞し、絶賛されたミュージカル版。そこにも音楽の魅力が受け継がれている。アカデミー賞やトニー賞を受賞しているクリエイティブチームが作り上げた本公演の見どころは、出演者全員が楽器を演奏し、「音楽」が作られていく過程が丁寧に誠実に描かれているところだ。オーケストラやバンドはおらず、出演者自身でギター、ピアノ、バイオリン、アコーディオン、ドラムなどを演奏しながら歌やダンスを披露する。物語の中で行われる作曲やレコーディングを通して聴こえる音楽が、主人公たちの感情を表現していく。

また本作を楽しむ要素がもうひとつ。舞台セットであるアイリッシュバーカウンターで、開演前に観客も実際に飲み物を買うことができるのだ。舞台上で飲み物を楽しんでいるうちに、キャストにより生演奏が始まり気付けば物語が始まっている。バーに来た観客のような目線で舞台を楽しめるという演出だ。さらに、何より日本公演はブロードウェイ上演劇場よりも小く、ステージをより近くで楽しめる贅沢な空間となる。魅力的な音楽と演出を体感できる大人な空間に是非、足を運んで欲しい。

公演は11月27日(木)から12月14日(日)まで、東京・EXシアター六本木にて。チケットぴあでは先行抽選プレリザーブを7月3日(木)午前11時まで受付中。