ヨーロッパ企画の新作は“ゲート”が題材のコメディ

2014.6.27 17:55配信
上田誠 上田誠

京都を拠点に活動し、映画やバラエティ番組の制作など、舞台だけにとどまらない活躍を見せる劇団「ヨーロッパ企画」。そんな彼らの新作本公演『ビルのゲーツ』が今夏開幕。代表で作演出の上田誠に話を訊いた。

ヨーロッパ企画『ビルのゲーツ』チケット情報

近年ヨーロッパ企画は、新たなるコメディのかたちを探求してきた。それが“企画性コメディ”と言われるもので、その名の通りある企画性のもと展開される、特殊な劇構造が印象的なコメディである。上田にその手ごたえを聞くと、「すごくありましたね」と充実の表情。「実は一生の仕事を見つけたなってくらいの気分で。やっぱりある程度大きな劇場っていうのは、ワーッと楽しめる、エンタテインメント作品をつくるのに適っていると思ったんです。だからそれまでに比べて、グッとバカバカしさを拡大して。過去やっていた“四畳半SF”みたいなものがテレビや他のメディアでやれるようになったこともあり、もう腹を括って、本公演は年に一度のお祭りだって思うようになったんです」

これまでの企画性コメディでテーマになってきたのは、「移動」「漂流」「迷路」。そして第4弾となる今回は、ダジャレのようなこのタイトルが、そのまま答えになっている。「これは久々のスマッシュヒットタイトルと言いますか(笑)、結構あたためていたタイトルなんです。テーマはタイトルそのもので“ゲート”。簡単に言えば、ビルにゲートがいっぱいあって、そこにぞろぞろと営業に来たサラリーマンたちが、ゲートを開けていく話です(笑)」

上田がゲートに興味を持ったのは、誰もが経験する日常のひとコマから。「僕、IDカードをカードリーダーにピッと当てる瞬間が大好きなんです。あと、僕みたいなよそ者が会社を訪ねた時、『すみません、ここ社員しか開けられないんで』とか言いながら、そこの社員の人がカードを当てる時のドヤ顔を、僕は見逃さない(笑)。なんかあそこに人間の本性が潜んでいる気がして、それをコメディにしてみたいと思ったんです」

もちろん企画性コメディならではの、大がかりな仕掛けもすでに上田の頭の中にはある。「今回はタイトルとか仕掛けとか、いろんなことがギュッと早めにまとまったので、いつになく強気なんですよね(笑)。そういう時って面白くなる確率も高くて。たぶん今までに観たことのない、まぁ誰もやろうとしなかった(笑)、でもきっとみんな観たかったであろう舞台になると思います。ぜひ期待してください!」

8月14日(木)から17日(日)まで京都府立文化芸術劇場、8月29日(金)から9月7日(日)まで東京・本多劇場、9月10日(水)から16日(火)まで大阪・ABCホール、10月3日(金)から5日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオほか、全国で公演。

取材・文:野上瑠美子

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