この夏行きたい話題スポット! 宇宙ミュージアム「TeNQ」体験ガイド

【TeNQ】火星研究第一人者に聞いた「サイエンスエリア」裏話と宇宙研究の最先端

2014.7.18 17:30

先日、東京ドームシティに誕生した「TeNQ(テンキュー)」には“宇宙を楽しむ”ことができる展示が盛りだくさん。今回TeNQ内に研究室分室「リサーチセンター」を設けることになった火星研究の第一人者、宮本准教授に展示の見どころ、今後の研究についてなどお話を伺ってきました。

  

7月8日に東京ドームシティに誕生した宇宙ミュージアム「TeNQ(テンキュー)」。最新の映像技術を駆使したプロジェクションマッピングや「シアター宙(ソラ)」など“宇宙を楽しむ”ことができるコンテンツが盛りだくさん。

そしてこの施設が新しいところは、遊べるし、学べるところ。なんと施設内の来場者が訪れるエリアに、東京大学総合研究博物館 宮本英昭 准教授の協力のもと、研究室分室「リサーチセンター」が設置されているのです。

宮本 准教授は日本での火星研究の第一人者。今回TeNQ内に研究室分室「リサーチセンター」を設けることになった経緯や、展示の見どころ、今後の研究についてなどお話を伺ってきました。

――ミュージアム施設「TeNQ」の中にリサーチセンターをおく、という話になった経緯と、そのときのお気持ちをお聞かせください。

 

宮本英昭 准教授

宮本:経緯としては埋もれた秀才、本来だったら活躍するかもしれない子どもを、なんとか活躍できるようにもっていく手助けがちょっとでもできたらな、と思ったことがきっかけです。もともと僕自身が劣等生で(笑)。

――え!? 本当ですか?

宮本:本当です。みんな周りは偏差値30くらいかと思っていて…(笑)。中学や高校の頃に、あまり真面目に勉強していなかったというのが原因なんですが、高校を出るときに、かなり真面目に自分の人生について考えました。

それでよく考えてみたら、「宇宙の研究とかやってみたかったな」と思ったんです。本屋に行って宇宙研究の本とか調べてみたらみんな研究者が東大とか出ているから「東大に行かなくちゃいけないのかな」と思って目指すことにしました。

今思えば、東大だけを目指して時間をかけるのではなく、その時間があったらもっと他の大学に入って早く研究を始めても何の問題もなくて。むしろそっちのほうが良かったかもしれないな、と思うんですけど、当時はそれがよくわからなかったので、ただ東大行かなくちゃいけないのかと誤解して、必死に勉強したんです。

で、目的を持ってやれば、成績って伸びるわけですよ。1年経って偏差値30が50になって、2年で50が80になって。模試とか必ず名前が載るようになって、東大に行けました。

――普通ではないような気がしますけども(笑)。

宮本:いや、目的があってできたということで、目的がなかったら浪人したと思います。そのくらいの歳だと異性も気になれば、世の中の面白いことも気になる。だからやるかやらないかはその人次第だと思うんですよ。当時の偏差値30の僕は、世の中で二流と言われているような大学すら入れなかったし、そんなところでも行けたらどんなに幸せだろうと思っていました。

その経験から、きっと世の中に動機づけがきちんとできていなくて、自分の人生に悩んであまり能力が発揮できていないっていう人が結構いるんじゃないかな、と思ったんです。

一方、東大で学生と話していてよく思うのは、あまり目的がないんですよ。何やりたいかとかも言えない人もいて、それが不思議な気がしていて。

そんなとき小学校で子どもに講演する機会をいただいて、そこで話をしたら、小学生たちはみんな目を輝かせて聞いていたんです。「質問して」と言うと、大学の講義ではほとんど質問なんて出ないのに、小学生は一時間くらいずっとひたすら質問し続けてくれて、そこで思ったんです。

あのくらいの歳の感受性豊かな子どもに“本物の科学”をぶつけると、スポンジのように吸収して、そこから率直な疑問というのがいろいろ出てきて「あ、こういう子たちをこの年代のときに刺激しておくってのは大事なんじゃないか」と。

そこでなにか出来ないかなと思って、小学校で展示を始めました。スクールモバイルミュージアムと僕は呼んでいるんですが、僕らが東大でやった展示を子供用にアレンジして展示するというのをもう10校くらいやっています。

いろいろ観て興味を持ってもらった後、僕が講演しに行ったりすると、子どもたちがみんなすごく理解するんですよ。それでもう感受性豊かな人にとにかく“本物”をぶつけるというのが大事なことなんだと確信したんです。

でもスクールモバイルミュージアムで小学校を転々とするのはボランティアとしては楽しいのですが、何しろ効率が悪いんです。時間はかかるし、アプローチできる子供の数って限られている。そんなときに、東京ドームシティさんと「TeNQ」を一緒にやりましょうという話になったんですよね。

 

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