(左から)種田陽平氏、高月彩良、有村架純、米林宏昌監督

映画公開を記念し開催される『思い出のマーニー×種田陽平展』のプレス見学会が24日、会場となる東京・墨田区の江戸東京博物館で行われ、本作の美術監督を務めた種田陽平氏をはじめ、ヒロインを演じた高月彩良と有村架純、米林宏昌監督がひと足早く、実写セットのように再現されたアニメ『思い出のマーニー』の世界を体験した。

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映画は、英国の作家ジョーン・G・ロビンソンの児童文学を基に、海辺の村で暮す老夫婦にあずけられた少女・杏奈が、不思議な少女マーニーとの交流を重ねて、ある秘密を分かち合う姿を描く。作品のシンボルともいえる“湿っ地屋敷”の精密なモデルが来場者を出迎える会場には、マーニーの部屋やクライマックスの舞台となるサイロなどが再現されたほか、原画や絵コンテなどの資料も展示されている。

実写映画の美術監督として数々の大作に参加してきた種田氏は、本作でアニメ作品の美術監督に初挑戦。2010年には東京都現代美術館をはじめ、全国各地で開催された『借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展』でも手腕を振るったが、「今回はより深く映画に関わった分、内容的にも深いものになった。実写版『マーニー』が撮れるつもりで取り組んだ」と展示への思いを語った。

一方、声優陣は「とてもリアルで鳥肌が立ちました」(高月)、「自分がジブリ作品の世界に入り込んだ感覚でワクワクしました」(有村)と展示を満喫。米林監督も「自分が数えきれないほど描いた絵が、現実にあるという不思議な感覚。この場所が最初からあれば、僕も絵が描きやすかった(笑)」と目を丸くしていた。

『思い出のマーニー×種田陽平展』は江戸東京博物館で7月27日(日)から9月15日(月・祝)まで開催される。また、東京・小金井の江戸東京たてもの園では、ジブリ作品に登場する建造物を立体的に再現する『ジブリの立体建造物展』が12月14日(日)まで開催されている。

『思い出のマーニー』
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