西川周作(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 西川周作(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

J1リーグ戦再開後、対照的なリスタートを切った両軍が激突する。浦和レッズと鹿島アントラーズだ。

浦和は7試合連続無失点のJ1新記録をマークするとともに、4連勝で首位をがっちりキープする。2位・サガン鳥栖に勝ち点4差をつけ、首位固めの態勢に入っている。

今季の浦和に昨季までのような脆さはない。昨季はリーグ最多の66得点を挙げながら、失点56で勝ち点を逃し、6位に甘んじた。今季は16試合戦い、リーグ唯一のひとケタ失点の9失点と磐石の守備を誇る。強固な守備を支えるのが、最後尾に控える西川周作だ。

ハイボールや至近距離からのシュートへの反応はもちろん、西川は卓越した足元の技術で攻守に貢献する。最終ラインが高い位置をキープできるのも、ドイツ代表ノイアーよろしく、ペナルティエリアを飛び出し、相手の反撃の芽を摘んでいるからだ。ただ無闇にクリアをしたりしない。精度の高いキックで一気にカウンターへと繋ぐ。

また、昨季までは前線からのハイプレスにこだわっていたが、今季は新たな引き出しもできた。試合展開や時間帯によっては5バック気味に引いて守り、ふたりのボランチもバイタルエリアを固める。リーグ戦再開となった第15節・アルビレックス新潟戦では、浦和のシュート6本に対し、14本ものシュートを浴びながら、オウンゴールの1点を守り切って勝ち点3を手にした。今までにない勝負強さが浦和に育まれているのだ。

対する鹿島はリーグ戦再開後、勝ち切れないゲームが続く。第15節・FC東京戦は、相手のシュート6本の倍以上となる13本のシュートを放った。微妙な判定でゴールが認められず、1-1のドローに終わった。翌第16節でも、大宮アルディージャのシュート10本に対し、シュート22本。ゴールを決めれば追いつかれる展開で結局2-2と勝ち点を分け合った。

攻撃の手応えはある。1トップのダヴィが6得点、2列目の遠藤康が5得点、土居聖真が4得点、カイオが3得点とどこからでもゴールを奪えるバリエーションがある。チーム得点もトップの川崎フロンターレに次ぐ、28ゴールを叩き出している。浦和が堅い守備なら、鹿島はJ1トップクラスの攻撃で勝負する。

両軍の対戦成績は26勝7分13敗と鹿島がリードし、ここ最近は浦和が4連勝中である。果たして、シーズンの折り返しとなる第17節の結果はいかに。浦和レッズ×鹿島アントラーズは7月27日(日)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。チケット発売中。