『トランスフォーマー/ロストエイジ』を手がけたマイケル・ベイ監督(C) 2014 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORME

マイケル・ベイ監督が最新作『トランスフォーマー/ロストエイジ』を完成させ、全世界で10億ドルを超える興行収入をたたき出している。すでに3作のシリーズを手がけた彼は新作で何を破壊し、何を新たに描こうとしたのだろうか?ベイ監督のインタビュー映像が公開になった。

マイケル・ベイ監督インタビュー映像

本作は謎の金属生命体“オートボット”と“ディセプティコン”の争いを主軸に、オートボットと共に戦う人間たちの姿を描いたアクション大作。これまでベイ監督はデジタル技術を駆使して“トランスフォーム”する金属生命体を華麗に描き、彼らの戦いを通じて建物を吹き飛ばし、ダムをぶち壊し、ピラミッドを崩壊させ、高層ビルを真っぷたつにへしおってきた。しかしベイ監督は「シリーズを続けるには変化がないとね」と語る。

そこで監督は新たにシリーズをスタートさせるために「父娘の物語を提案した」という。最新作では、発明家のケイドと娘のテッサ、そしてテッサの恋人のシェーンが、トランフォーマーと手を組んで、新たな敵と戦いを繰り広げる。「父親に焦点を当て、別の角度から若者を描く。面白い切り口だったと思うよ」。さらにベイ監督は人間だけでなくトランスフォーマー側のドラマにもこだわった「5人のオートボットが中心だ。彼らを掘り下げたところが前作までとの違いだね。以前は予算がなくてロボットの登場も限られていた。今は予算が増えたからもっとキャラクターを出せるんだ。オートボットは正義の味方だ。悪がはびこる世の中で、常に正義を貫く。たとえ苦境に陥っても信念を曲げない。そこがいいのさ」。

またベイ監督も信念を曲げることなく“本物”を撮ることにこだわった。近年のハリウッド大作は予算抑制のために多くのスペクタクル場面をデジタル技術に頼っているが、ベイ監督はいつも“本物”にこだわる。「IMAX 3D用のカメラを初めて使った。高価だがコンパクトで美しい映像が撮影できる。最近はよく普通に撮って、あとから3Dに変換するが、3Dで撮ると映像が豊かだ」。ベイ監督はしばしば“破壊大帝”と称されるが、本物の高級車を容赦なく破壊し、持ってきた火薬のすべてに火を放ち、それを最新の3Dカメラで撮影するのがベイ監督の“誠実さ”であり、“豊かさ”の追求だ。

ただアクションが大規模になるだけでは、シリーズは継続しない。常に新しい要素を盛り込みながら、信念を曲げることなく創作に挑むベイ監督は最新作にも絶大な自信を抱いているようだ。「とにかくスケールが壮大で、見ごたえがある。きっと満足してもらえるよ」

『トランスフォーマー ロストエイジ』
8月8日(金) 全国ロードショー