『ジャージー・ボーイズ』公開記念イベントに登壇したゴスペラーズ

クリント・イーストウッド監督の最新作『ジャージー・ボーイズ』の公開記念イベントが22日に都内で行われた。1960年代に活躍した米ポップスグループ“ザ・フォー・シーズンズ”の成功と挫折、彼らの代表曲である『君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You)』の誕生秘話を描いた感動ドラマで、イベントには人気ボーカル・グループ“ゴスペラーズ”が駆けつけ、劇中歌のひとつ『シェリー(Sherry)』を熱唱した。

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本作は、アメリカ東部ニュージャージー州の貧しい町に生まれた4人の若者たちが、完璧なハーモニーと優れた曲作りの才能を武器に、スターダムを駆けあがっていく姿を描く。原作は2006年トニー賞でミュージカル作品賞を含む4部門を受賞した人気ブロードウェイミュージカルで、同ミュージカル男優賞を受賞したジョン・ロイド・ヤングが、映画版でも主演を務めている。

一方、今年デビュー20周年を迎えたゴスペラーズは、先日発表したニューアルバムに、ザ・フォー・シーズンズの名曲『シェリー(Sherry)』のカバーバージョンを収録しており「こんなタイミングはない。珠玉の名曲を多くの人に聴いてもらうには、ある程度の積み重ねがなければ。こういう機会は本当にありがたい」(リーダー・村上てつや)。今後の活動について「曲を作って自分たちで歌う。そういうシンプルなことを、変わらずやり続けられれば」と抱負を語った。

また、安岡優は「20年はひと言で言うと、あっという間だったが、この5人でステージやスタジオで歌を重ねた思い出が、今につながっている」と感慨深げ。黒沢薫は「調子が悪いメンバーがいれば、あえて何も言わず他の4人で補い合ってきた」と絆の深さを語った。

映画については「4人のキャラクターそれぞれの視点と気持ちが尊重されている」(北山陽一)。ステージで『シェリー(Sherry)』を歌い終えると、「いい曲ですけど、映画を観終わったみなさんの前だとやりづらい」(酒井雄二)と安どの表情だった。

『ジャージー・ボーイズ』
9月27日(土) 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

取材・文・写真:内田 涼