6月27日、『リポビタンDチャレンジカップ2018』を2勝1敗で終えたジェイミー・ジョセフヘッドコーチが総括記者会見を行なった。イタリアとの初戦に34-17で快勝し、第2戦は22-25の惜敗、ジョージアには28-0と完封したラグビー日本代表。指揮官は6月シリーズの手応えを口にした。

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「イタリアとの2試合で我々のブランドを見せることができた。スキルでも最高レベルのものを見せ、いいトライもあった。ジョージア戦は完封勝利できたのがハイライト。ランキング20位以内の相手にテストマッチで無失点に抑えたのは初めて。アライメントとコミットメントがこのチームに見られたのもうれしい」

さらにジョセフHCはリーダー陣の成長を喜んだ。

「このシリーズ、流(大)の役割が大きかった。サントリー、サンウルブズでの経験が、このチームに大きく生かされた。田中(史朗)もよくサポートしてくれた。勝利とともにこのリーダー陣の成長も特筆すべきことだ」

11月シリーズには『W杯』最多優勝のニュージーランドを迎え撃ち、エディー・ジョーンズHC率いるイングランドの敵地に乗り込む。さらなる強敵が待っている秋のテストマッチシーズンに向けての課題を問われると、ジョセフHCは次のように答えた。

「イタリアとの2戦目から学ぶことは多かった。イタリアは我々にプレッシャーをかけてきた。プレッシャーにどう対応していくのか、その課題を1週間で解消してジョージア戦を迎えた。フィジカリティについては秋に向けても継続して取り組んでいきたい」

メンバー構成については固定化と新顔発掘、両構えで臨むと言う。

「メンバーが固定されれば固定されるほどチームの強化はされるもの。だからある程度固定メンバーで戦いながら、これからも強化していきたい。ただ、ポジションを問わず、小さいケガやHIA(頭部損傷検査)が出た時、補える選手が必要。選手層に不安定さがあるとチームのプレッシャーになる。選手層を厚くするのは私の仕事」

新たな選手発掘のために、ジョセフHCはひとつの断を下す。『スーパーラグビー2018』残り3試合をトニー・ブラウンアシスタントコーチに託し、ニュージーランドで腰痛の治療に専念するのだ。ジョセフHCは「今手術を受ければ、トップリーグの開幕前に戻ってこられる。日本代表とサンウルブズの両チームを見ているが、優先順位を考えると来年の『W杯』が一番」と胸中を明かした。

ジョセフHCは『スーパーラグビー2018』をチェックするとともに、その目はすでに8月31日(金)に開幕する『ジャパンラグビートップリーグ2018-2019』、11月のテストマッチシリーズ、そして来年に控える『W杯』を見据えている。