会見より。左から、斉藤由貴、長澤まさみ、三谷幸喜 左から、斉藤由貴、長澤まさみ、三谷幸喜

長澤まさみと斉藤由貴が10月31日、東京・PARCO劇場で三谷幸喜の新作ふたり芝居『紫式部ダイアリー』の開幕直前会見を行った。会見には三谷も同席、それぞれ開幕に向けて思いを語った。

『紫式部ダイアリー』 チケット情報

とある文学賞の選考会前夜が舞台。時代を現代に移して、若手作家の紫式部(長澤)とエッセイストとして確固たる地位を築いた清少納言(斉藤)の女のバトルを描くふたり芝居だ。長澤と斉藤は初顔合わせ。長澤は2010年のテレビドラマ『わが家の歴史』以来の三谷作品だが、三谷の舞台は今回が初めて。斉藤は『君となら』(1995年、1997年)以来、およそ20年ぶりの三谷作品だ。

「(ふたり芝居なので)分かっていたことなんですが、出ている時間が長いので、稽古も大変でした」と振り返った長澤。同じ事務所の先輩でもある斉藤は「まさみちゃんがランドセルしょってる頃から知っているんですが、こんなに素敵な女優さんになったまさみちゃんと共演できるのは本当に光栄だし素敵な時間」と楽しそう。

初めて三谷の演出を受けた長澤は「いやになるぐらい細かった」と笑いながら「今まではコメディというと、その場の空気感から生まれてくるものだと思っていたが、三谷さんとご一緒して、笑いにたどりつくためには、丁寧な積み重ねが大事なんだと感じることができた。とても勉強になりました。その時々の人物の気持ちや感情の流れなど、細やかに演出してくださるので、紫式部というキャラクターが出来上がっていく過程が実感できた」と手応えを話した。その言葉に大きくうなずきながら、斉藤は「笑いを狙ってていくのではなく、本質的な部分を掘り下げていって自然に出てくるおかしみが三谷さんの演出だと思う」と分析。

一方、演出の三谷は今回のキャスティングについて「長澤さんの舞台を見て、映像ももちろんですが、舞台でのたたずまいが本当にきれいで、もっと舞台をやってほしいと思っていました」「その相手役はうまいベテラン女優さんでないとと思い、斉藤さんにお願いした。彼女は日本一のコメディエンヌ。20年前に舞台でご一緒した時から思ってました」とコメント。さらに「このふたりにあてて書きました。このふたりでないと成立しない作品になっていると思います」と舞台をPRした。

公演は11月1日(土)から30日(日)まで東京・PARCO劇場にて。