ケラン・ラッツ

日本で大ヒット中の『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』では、熟練の傭兵に混じって“若きエクスペンダブルズ”が活躍し、シリーズに新たなテイストとスピードをもたらしている。彼らは数々の修羅場をくぐり抜けてきた傭兵たちを前に、どんな戦いを見せるのか? 若い兵士のリーダー格スマイリーを演じたケラン・ラッツに話を聞いた。

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『エクスペンダブルズ3…』は、悪に染まってしまったかつての仲間、ストーンバンクスの捕獲作戦を命じられたエクスペンダブルズが、彼らの弱点を知りつくしたシリーズ最強の敵ストーンバンクスに立ち向かう姿を描いたアクション大作。スタローンをはじめ、アーノルド・シュワルツェネッガー、ハリソン・フォード、メル・ギブソン、アントニオ・バンデラスらが出演している。

「シリーズの1作目の時から出たくて出たくてしょうがなかったから、オファーが来たときには思わず『ついに来たか!』と叫んでしまったよ」と豪快に笑うラッツは、1985年生まれの29歳。『トワイライト』シリーズや『プロムナイト』などで着実にキャリアを積んでいるが「子どもの頃のヒーローと共演できるなんて夢のようだったよ!」と子どものような笑顔を見せる。「彼らは特別な存在だ。現代の若い俳優でスタローンのような俳優はいないし、ウェズリー・スナイプスのような俳優はいない。彼らが歴史を作り、ファンを生み、現在も埋もれることなく活躍しているんだ」。

さらにラッツは撮影現場で出会ったスタッフたちにも驚かされたという。本作は極力、CGを使わずに実際に爆発やアクションシーンを撮影したため、現場には“エクスペンダルズ”に負けないほど熟練したスタッフが召集されたからだ。「この映画は命がけだ。実際に爆発すれば顔に火の粉が飛んでくるし、画面に映っていることは実際に起こったことなんだ。だけど、各分野の最高峰のスタッフがいたから安心して自分の命を預けることができた。伝説的な俳優やスタッフと一緒になれる経験は、俳優人生で1回あるかないかだろうね。彼らと一緒に撮影したことで得た経験やアドバイスは一生かけて大事にしたいし、絶対に忘れないものになったよ」。

その一方で、ラッツたちが演じる“若きエクスペンダブルズ”が、熟年の傭兵たちに刺激を与える展開も本作の大きな見どころだ。「今の社会と似たようなことがこの映画にも起こってるんだ。技術はどんどん進歩していくから、かつてはドアを蹴破って現場に行って攻撃していたものが、今では遠隔操作のロボットを使ってできたりする。俺たちの世代が進んだ技術を取り入れていくことで、年上の世代が『もっと学んでいかなければ』と思ってくれる部分もあると思うよ」。

脚本作りの際、スタローンとパトリック・ヒューズは、新旧のエクスペンダブルズがいがみ合うのではなく、お互いが学びあう展開を目指したという。“伝説級”の俳優たちがズラリと顔を揃える作品だが、ハイテクギアを使いこなす若きエクスペンダブルズの活躍にも注目してほしい。

『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』
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