アン・ハサウェイ (C)Armando Gallo / Retna Ltd./amanaimages

“ダークナイト三部作”のクリストファー・ノーラン監督の最新作『インターステラー』でアン・ハサウェイが主人公と共に宇宙へと旅立つブランドを演じている。『ダークナイト ライジング』に続いてノーラン作品に出演するハサウェイは本作でどんなキャラクターを演じたのだろうか? 彼女に話を聞いた。

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『インターステラー』はノーラン監督と弟のジョナサン・ノーランが共同で脚本を執筆し、マシュー・マコノヒー、ジェシカ・チャステイン、ケイシー・アフレック、そしてマイケル・ケインらが出演する作品で、地球がその寿命を終えようとしている未来を舞台に、愛する家族を守るために、宇宙へと旅立つ者たちのドラマを描く。

本作は監督の意向で、映画の内容を事前に伝えすぎないよう細心の注意がはらわれている。よって彼女が演じたブランドについても、具体的な情報などはここでは伝えない方が良いだろう。ただ、ハサウェイは自身が演じた役は「とてもタフだけど、同時にとても弱々しい面も持ち合わせている」と分析する。「彼女はタフにならないといけなかった人なの。彼女にはそれが必要だった。それが彼女の責任で、その責任を彼女は喜んで受け入れていたわ。そして、自分の中にある傷つきやすい面を知ることを拒んできたの。でも、すべてをコントロールする出来る人はいないわ。だからそういった(脆い)面が出てくるの」。

“人類を救う”という壮大なミッションを携えて広大な宇宙へと旅立ったブランドたちは、多くの困難と想像を絶する光景に出会い、その心は大きく揺れ動く。しかし、ハサウェイは本作を「希望を感じさせてくれる映画」だという。「クリスのユニークな点は、彼のような知的な人が、驚くべき楽観主義だいうこと。彼は、私たちをとんでもなく複雑で、要求の多いジャーニーに連れていきながら、最後に希望を感じさせてくれるの。フィルムメイカーとしての彼の頭脳明晰な点は大好きだけど、この映画はそれだけじゃない。人間の魂や、人と人の関係についての映画なの。そういった作品が存在し、その中に出演していることをとても誇りに感じているわ」。

人類の命運をかけた旅はどんな結末を迎えるのか? 主人公クーパーやブランドたちは宇宙で何を見たのか? すべては謎に包まれているが、ハサウェイはこの映画に出演することで「ずっと地球は美しい場所で、素晴らしい贈り物なのはわかっていたけど、この映画のおかげでそういったことをより深く感謝するようになった」という。「自然のそのままの美しさに自分が魅了されていることに気づくの。アクセサリーも流行の服も要らない。ただここに座って、そよ風を感じて、葉が揺れるのを見るだけで十分ね。この映画の前にそういったフィーリングを今ほど意識していたかはわからないわ」。

ノーランの作品はいつも壮大で、考え抜かれた設定や物語が描かれるが、その中心にあるのは誰も共感できる“人間ドラマ”だ。ハサウェイが役を通してたどった“心の旅”を大きなスクリーンで堪能してほしい。

『インターステラー』
11月22日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー