『ゴーン・ガール』(C)2014 Twentieth Century Fox

『セブン』『ソーシャルネットワーク』のデイヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』の日本版予告編映像と、劇中で描かれる事件の“証拠品画像”が公開になった。本作は妻の失踪から始まるミステリーを描いた作品だが、この証拠から導き出されるのは“失踪”の真相だけではないようだ。

『ゴーン・ガール』予告編

本作は、アメリカだけで600万冊を売り上げたギリアン・フリンの同名小説を、ベン・アフレック、ロザムンド・パイクらをキャストに迎えて映画化したもの。結婚5年目を迎え、誰もが幸福だと思っていた妻エイミーが突然、姿を消したことから、事件の容疑者として人々の注目を集めながら妻の捜索を続ける夫ニックの姿と、夫婦の間の秘密を描き出いていく。

このほど公開された日本版予告編で注目すべきは、妻を捜索する夫ではなく、妻のエイミーの視点から描かれていることだ。通常、この種のミステリーは“探す側”に視点があり、捜査が進むに連れて妻の真実が明らかになることが多い。しかし、このほど公開された映像はエイミーの語りで進んでいき、彼女がニックと初めて会った日、ふたりが恋に落ちた日、ふたりの関係に入った亀裂が少しずつ広がっていく過程が描かれる。やがて視点はニックへと移り、消えた妻を捜しながら、マスコミや警察によってニック自身が容疑者にされていくまでが描かれるが、消えたエイミーが何を考えていたかが、物語にとって重要な役割を果たすと考えて間違いなさそうだ。

ちなみに同時に公開された証拠品は、女性の下着、カッターナイフ、ニックとエイミーの幸福な瞬間をとらえた写真、エイミーの日記の一部の4点で、写真と日記は焼かれて一部だけが残っている状態だ。この証拠が物語にどのように関係しているのか? 予告映像のラストに登場するコピー“あなたは愛する人のことをどれだけ知っていますか?”は何を意味するのか?

本作は妻の失踪事件を扱いながら、単なる犯人探しだけではない“人間関係の謎”を描いた作品になりそうだ。

『ゴーン・ガール』
12月12日(金)全国ロードショー