ミュージカル『Once ダブリンの街角で』 (C)清水隆行 ミュージカル『Once ダブリンの街角で』 (C)清水隆行

トニー賞8部門を受賞したブロードウェイミュージカル『Once ダブリンの街角で』が、日本初上陸を果たし、11月27日、東京・EXシアター六本木で開幕した。

ミュージカル『Once ダブリンの街角で』チケット情報

本作は、口コミから世界中で大ヒットを記録した同名映画の舞台化。アイルランド人の男性ストリート・ミュージシャンとチェコ人の女性がアイルランドの首都ダブリンで出会い、楽曲制作を通じて惹かれ合っていく切ないラブストーリー。劇中の楽曲は、主役のグレン・ハンサードとヒロイン役のマルケタ・イルグロバが作詞作曲を務め、心を捉えて離さない美しい楽曲の数々で、2007年度アカデミー賞歌曲賞を受賞し、サウンドトラックはグラミー賞の2部門にノミネートされた。

映画のストーリーと音楽をベースに舞台化した本作は、2011年11月にオフブロードウェイで初演し、ロングヒットを記録。2012年2月よりブロードウェイに進出し、2012年のトニー賞で最優秀新作ミュージカル作品賞を含む8部門を受賞し、2013年グラミー賞のベスト・ミュージカル・シアター・アルバムなど、数々のアワードを受賞した。

ミュージシャンのドキュメンタリー作品を観ているような映画の世界観を踏襲しながら、ミュージカルならではの様々なアイデアが詰まった本作。舞台には、アイリッシュバーカウンターがあるだけのシンプルなセットで、ユーモアを加えた物語が展開される。

劇中の楽曲はすべてキャストが演奏し、アコースティック・ギターやバイオリン、アコーディオンなどの楽器を持ち、ダンスしながら歌う姿は迫力満点。日本公演で主役を演じるのは、シンガーソングライターとしても活躍するイギリス人俳優のスチュアート・ウォードとミュージカル女優のダニ・デ・ワール。ふたりが初めて「Falling Slowly」をセッションする印象的なシーンなど、映画の感動もそのままだ。

また、バーの壁にはたくさんの鏡が配置され、いろんな角度からキャストの表情を見ることができ、より深く物語に入り込むことができる。さらに、開演前には舞台にあがってセットのバーで飲み物を購入することができ、しかも舞台に観客がいる状態のままでキャストが演奏を始め、まるで物語の中に入り込んだかのような感覚を味わうことができる。

本公演は、12月14日(日)まで東京・EXシアター六本木で上演。チケット発売中。