『ペントハウス』で泥棒役を演じたエディ・マーフィ

スクリーンからご無沙汰気味だったエディ・マーフィと、ついに再会できる。ベン・スティラーとコンビを組む『ペントハウス』(2月3日(金)公開)で、マーフィはお得意のギャグを連発。華やかに帰ってきてくれた、世界中が愛してやまないコメディの王に話を聞いた。

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「そろそろ家を出て何かやらなきゃまずいぞと思ってさ(笑)。ずいぶん家でのんびりしてきたからね。僕は前からベン(・スティラー)のファンで、一度共演したいとずっと思ってきた。今回、すばらしい形でその夢が実現したわけだ。それに、集団で何かを盗むというタイプの映画もやったことがなかった。経験のない分野に挑戦もしてみたかったのさ」

投資詐欺の被害に遭い、将来の年金を失ってしまった高級コンドミニアムの従業員たちが、詐欺をした張本人の住むペントハウスに忍びこんで、隠されているに違いない財産を盗もうとする物語。スティラー演じるマネージャーをはじめ、従業員たちはまじめな人間ばかりで、盗みのノウハウなど持ち合わせていない。そこで助っ人となるのが、マーフィ演じるチンピラだ。ウォール街で抗議運動が展開される今、まさにタイムリーな話と言えるが、製作も兼ねているマーフィが原案を思いついた時には、それらの要素は含まれていなかった。「僕が思いついたアイデアは、不満を抱える従業員たちが、力を合わせて自分たちが勤務するビルから何かを盗もうとする、というものだった。そういった細かい部分は、(大物プロデューサー)ブライアン・グレイザーらと話を練っていくうちに付け足されていったんだよ」

今月末に行われるアカデミー賞授賞式で、司会を務めることになっていたマーフィ。この取材でも、「オスカーは楽しいイベント。プレッシャーなんかないよ。舞台に立って、次に出てくる人を紹介すればいい。ついでにばかばかしいジョークをいくつか言うだけさ」と喜びを見せていたが、その後、授賞式のプロデューサーを務めるはずだったブレット・ラトナー監督がスキャンダル発言のため降板すると、マーフィも司会を辞退することに。『ペントハウス』で組んだばかりのラトナーへの忠誠心を示す行動と思われるが、マーフィの司会ぶりを楽しみにしていたファンには、残念なニュースだった。それだけに、次はどんな作品で笑わせてくれるのかが、ますます気になるところだ。

『ペントハウス』
2月3日(金)全国公開
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