『ヘルタースケルター』製作現場会見の模様

岡崎京子の同名人気コミックを映画化する『ヘルタースケルター』の製作現場会見が9日に東宝スタジオ(東京・世田谷)で行われ、約5年ぶりの銀幕復帰を果たす沢尻エリカをはじめ、共演する大森南朋、寺島しのぶ、綾野剛、水原希子、新井浩史、鈴木杏、哀川翔、寺島進、桃井かおり、メガホンをとる蜷川実花監督が出席した。

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沢尻演じるトップモデル・りりこが全身整形であるという究極の秘密を抱えながら、あらゆる欲望が渦巻く芸能界でもがき、戦う姿が蜷川監督ならではの“極彩色ワールド”で描かれる。映画化実現までに実に7年の歳月が費やされ「私自身、こんなに長い間、何かを待ったことはない」(蜷川監督)。それだけに「毎日、濃い人に囲まれながら、濃いシーンを撮り続けている。毎日、前日のことを覚えていないほど完全燃焼している」と現場の様子を明かした。

やはり注目は、沢尻が体当たりで演じる、外見的にも内面的も複雑さを抱えたヒロイン像だ。「とにかく振り切れたキャラクターで、最初のころは現場の空気も重かった」と沢尻本人も認めるほど。「役を通してシンクロする部分もあるし、この作品にかけている思いもある。乞うご期待ですよ、見ててください」と自信の程をうかがわせた。

芸能事務所社長を演じるベテラン女優・桃井との共演も注目で、「(沢尻は)現場でいっつも“りりこ”でいてくれる。いいやつですよ。そろそろ分かってあげて」と取材陣にアピール。自身が演じる役柄については「40年間、芸能界で出会ったイヤなやつを詰め込んだ最悪の女。でも『社長はこうあるべき』という思いもこめて演じている」と貫禄のコメント。マネージャー役の寺島しのぶは「撮影初日から沢尻さんに、縛られ、なじられ、ぶん殴られ(笑)。M女加減を堪能している」と笑いを誘った。

『ヘルタースケルター』
7月14日(土)全国公開