『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

ベネディクト・カンバーバッチが主演する映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の本編映像の一部が公開になった。本作でカンバーバッチが演じるのは、実在の天才数学者アラン・チューリング。後世の歴史に多大な影響を与えたというチューリングは一体、どんな人物なのだろうか?

本編映像の一部

本作の主人公アラン・チューリングは、1912年でロンドンで生まれ、幼少期から数学やパズルの分野で圧倒的な才能を発揮し、27歳で名門ケンブリッジ大学の特別研究員に就任した。このほど公開された映像は、チューリングが“ブレッチリー無線機器製造所”の看板が立つ建物を訪れる場面から始まる。そこは工場とは思えないほど厳重な警備が敷かれており、高い柵で囲われている。しかし、チューリングはそんな物々しい雰囲気にもまったく動じず、軍人と会談する際にも自分のペースを一切崩さない。チューリングは圧倒的な頭脳を誇るが、冗談を解さず、謙遜することも、相手のために譲歩したり、場の空気を読むことはない。

そんな彼に課せられたミッションが、ドイツ軍の誇る世界最強の暗号機エニグマの解読だ。エニグマは159000000000000000000通りの暗号パターンを作り出し、1日に1回設定が変化する難攻不落の暗号システムだ。ドイツ軍はこの暗号を使って連日、攻撃を行っており、チューリングの解読が1日遅れるごとに味方の死者は増え続けていく。そこでチューリングはチェスの英国チャンピオンなど様々なプロとチームを組んで、暗号解読にあたるが、“天才”のチューリングは他人と協力し、力と知恵を合わせて問題に挑むことができない。

チューリングは数学の問題を解く想像上の機械“チューリング・マシン”を考案し、コンピュータの原型を作り出すなど、後世の数学者、研究者に大きな影響を与えたことで知られているが、本作で描かれている暗号解読のエピソードは50年に渡って封印されてきた。映画は、風変わりなチューリングが仲間とエニグマに挑む過程がスリリングなタッチで描かれ、さらに彼が抱き続けてきた“切ない秘密”が明らかになる。

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
3月13日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー