『ミッドナイト・イン・パリ』

第84回アカデミー賞のすべての部門が発表された。今年は『アーティスト』と『ヒューゴの不思議な発明』がそれぞれ最多の5部門を受賞したほか、クリストファー・プラマー、メリル・ストリープらベテラン勢の演技が高い評価を集めた。

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本年度の注目は、脚本賞、脚色賞の受賞作が作品賞など主要部門の受賞作ではないことだろう。『ミッドナイト・イン・パリ』の脚本を手がけたウディ・アレン、『ファミリー・ツリー』を手がけたアレクサンダー・ペイン(本作は彼を含む3人の共同執筆)は共に名演出家であるだけでなく、優れた脚本家として以前よりゆるぎない評価を集めており、改めてふたりの作家としての腕の確かさが証明される結果となった。

ちなみに本年度最多部門で受賞した『アーティスト』と『ヒューゴの不思議な発明』、俳優部門の受賞作『マーガレット・サッチャー…』『ヘルプ…』は日本での公開を迎えていないが、助演男優賞に輝いた『人生はビギナーズ』はすでに全国公開中で、受賞結果を受けて多くの観客が劇場を訪れることが予想される。

■第84回アカデミー賞全受賞結果
【作品賞】『アーティスト』
【監督賞】ミシェル・アザナビシウス『アーティスト』
【主演男優賞】ジャン・デュジャルダン『アーティスト』
【主演女優賞】メリル・ストリープ『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
【助演男優賞】クリストファー・プラマー『人生はビギナーズ』
【助演女優賞】オクタビア・スペンサー『ヘルプ 心がつなぐストーリー』
【脚本賞】『ミッドナイト・イン・パリ』
【脚色賞】『ファミリー・ツリー』
【撮影賞】『ヒューゴの不思議な発明』
【編集賞】『ドラゴン・タトゥーの女』
【美術賞】『ヒューゴの不思議な発明』
【衣装デザイン賞】『アーティスト』
【メイクアップ賞】『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
【視覚効果賞】『ヒューゴの不思議な発明』
【録音賞】『ヒューゴの不思議な発明』
【音響編集賞】『ヒューゴの不思議な発明』
【作曲賞】『アーティスト』
【歌曲賞】“Man or Muppet”『マペッツ』
【長編アニメ映画賞】『ランゴ』
【外国語映画賞】『別離』(イラン)
【長編ドキュメンタリー賞】『UNDERFEATED(原題)』
【短編ドキュメンタリー賞】『SAVING FACE(原題)』
【短編実写映画賞】『THE SHORE(原題)』
【短編アニメ賞】『THE FANTASIC FLYING BOOKS OF MR.MORRIS LESSMORE(原題)』