『駆込み女と駆出し男』

『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』の原田眞人監督が大泉洋を主演に迎えた初の時代劇『駆込み女と駆出し男』がまもなく公開になる。本作は、離縁を求める女たちの人生の再スタートを描いた作品だが、今年から新たな何かをスタートさせる人たちが参加したフレッシュマン限定試写会では参加者の約9割が、登場人物たちの姿を見て勇気をもらったと回答している。

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映画は、井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を原案に、江戸時代の離婚事情を描く人情エンターテインメント。さまざまな事情から離婚を望む女性たちが駆込んだことで縁切寺と呼ばれた鎌倉の東慶寺を舞台に、人の数だけ違う女と男の愛情や、女たちの手助けをする主人公・信次郎の姿が描かれる。

公開前に行われた試写会には、今年から社会人や大学生になるなど、新たな何かをスタートさせるという、文字通り“フレッシュマン”たちが参加。それぞれ新たな環境で不安もあるようだが、鑑賞後は「自分もこの春から新しい事を挑戦する身として勇気をもらえ、また強く生きているこの時代の方々のつらさに比べたら自分はまだまだだなと思いました」「駆込み寺に駆込むことは、すごく勇気のいること。勇気を出して踏み出せば変われるんだとこの映画で考えさせられ、不安でも頑張ろうと思えました」「(自分は男ですが)その時代の女性の再出発に感動をもらいました」など勇気付けられたというコメントが多く寄せられた。

また、今回参加したユーザーの平均年齢が24歳とあって、「時代劇をよく見る」と回答したのはおよそ1割。残りの9割は「時代劇は難しい」「つまらないイメージがある」などの理由で頻繁に時代劇を見る習慣がないのが現状のようだ。そんな中、本作は多くの若者が楽しめたようで、「初めは難しい映画なのかと思ったら、登場人物が増え、時間が経つごとに理解することができました。恋もしたくなり、大切な人を見つけたいとも思いました」「時代劇ものの映画をきちんと観るのは初めてで言葉がわからない所もありましたが、言葉以外の所作で感じることができ、最初から最後まで楽しむことができました。必ずもう一度観たいです」「粋で洒落に富んだ台詞回しが心地よかったです。また、時代劇にも興味が湧きました」などこれまでの時代劇のイメージが払拭されたようだった。

『駆込み女と駆出し男』
5月16日(土) 全国ロードショー