興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

2ndステージも浦和レッズが突き進むのか、ライバルが止めるのか。今週末、ひとつのターニングポイントとなるカードが組まれている。浦和×サンフレッチェ広島。『明治安田生命J1リーグ』1stステージ無敗優勝から、さらに無敗記録を19試合に伸ばす浦和と、唯一の2ndステージ2戦2勝とトップに立ち年間順位2位に続く広島の一戦は、現時点でJリーグ最強を決めるにふさわしい対決と言える。

7月19日(日)・浦和×広島 チケット情報

8日間で3試合を戦う過密日程は、猛暑もあり、浦和イレブンの足を止めた。第2節・モンテディオ山形戦は、スコアレスドローとなった。スピーディなパス回しは影を潜め、パスミスが目立った。山形の出足の速いディフェンスからのショートカウンターで何度もヒヤリとさせられた。1stステージ16位の山形が相手だったが、負けなくて御の字の内容だった。試合終了間際にCB・那須大亮が退場となり、広島戦に影を落とした。

一方の広島は前節、大勝を収めた。開幕戦で1-2と浦和を苦しめた松本山雅FCを6-0と粉砕したのだ。3・6分とオウンゴールを誘い、出鼻をくじくと、柴崎晃誠の2ゴール、ドウグラス、2戦連発となる柏好文の得点でゲームを終えた。開幕戦はベガルタ仙台と4-3の壮絶な打ち合いを演じた。これで8試合無敗。2ndステージ第14節・湘南ベルマーレ戦以来となる完封も明るい材料である。

対戦成績では浦和が圧倒する。1stステージでは0-0に終わったが、それまで5連勝を飾っている。ここ5試合で興梠慎三が4ゴール、武藤雄樹が3ゴールとアタッカー陣も好調である。ふたりのFWだけではない。梅崎司が6得点、ズラタンが5得点と得点ランキング5位タイの9得点を挙げる武藤、8得点の興梠に続く。浦和の1トップ2シャドーはどんな組み合わせでもゴールを奪える。

1トップ2シャドーの得点力なら、広島も負けてはいない。佐藤寿人が9得点、ドウグラスが7得点、柴崎が5得点を叩き出す。野津田岳人、浅野拓磨のU-22日本代表コンビも途中出場が多い中、それぞれ3得点をマークする。特に佐藤の好調ぶりは顕著だ。直近5試合で6ゴールを量産している。12シーズン連続ふたケタ得点に王手をかけ、中山雅史が持つJ1最多ゴール記録まであと3得点に迫る33歳のゴールハンターは衰えを見せない。だが、振り返ると浦和戦での佐藤のゴールは2012年のリーグ戦第1節まで遡らないといけない。この試合は1-0で勝利した。佐藤のゴールが遠ざかるとともに、広島の勝利が遠のいているのだ。

7月19日(日)・埼玉スタジアム2002での2ndステージ第3節は、浦和が相性の良さを証明するのか、広島が2ndステージの勢いを見せ付けるのか。浦和には今季ホームで9戦全勝という追い風が吹く。広島には指揮官とともに浦和に毎年のように主力を強奪された意地がある。勝つのはどっちだ。チケット発売中。