左から、アラン・バーキット、シャーロット・グーチ、朝夏まなと、実咲凜音 左から、アラン・バーキット、シャーロット・グーチ、朝夏まなと、実咲凜音

ハリウッド黄金期の大人気ミュージカル映画を舞台化し、2011年にイギリスで開幕したミュージカル『TOP HAT』が今秋、初来日を果たす。8月3日、“当代一のベストキャスト”と評された主演コンビ、アラン・バーキット、シャーロット・グーチが来日し記者会見が開催された。会見には、今春上演された日本版に主演した、宝塚歌劇団宙組トップコンビ・朝夏まなと、実咲凜音も駆けつけ、本作の魅力を語った。

ミュージカル『TOP HAT』来日公演 チケット情報

『TOP HAT』はダンスの神様と呼ばれ、今なお多くのファンがいるフレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースの主演で作られたロマンチック・ラブストーリー映画。ブロードウェイの大人気スター・ジェリーと、モデルのデイルの恋をキュートに描いた作品だ。見どころは燕尾服にシルクハット(トップ・ハット)姿のキャストが魅せる迫力のタップダンスや、男女の美しいデュエットダンス。2011年に幕を開けた英国版は、映画の魅力はそのままに、さらに躍動感あふれる作品として生まれ変わったと評判で、英国演劇界でもっとも権威のあるローレンス・オリヴィエ賞で最優秀新作ミュージカル賞含む3部門を受賞している。

来日したアランとシャーロットは、7月末まで上演されていた英国ツアー版にも主演。往年の映画スターのような、長身の美男美女コンビだ。ふたりは会見で劇中のダンスナンバーを2曲披露。快音を響かせたタップダンス、高いリフトやアクロバットなステップを織り込んだ迫力のデュエットダンスで、会見の場を一気に夢のような空間に変えていた。作品の魅力をシャーロットは「優雅さと粋な雰囲気が魅力。美しい衣裳と豪華な舞台セットで、アステアとジンジャーが作り出した1930年代のあの時代感をそのまま体感できます」と解説。アランも「自分が夢みていたような役を演じることができて、毎晩素晴らしい音楽、美しい衣裳を着て、美しい女性の隣で踊ることができる。毎日笑顔で舞台に立っています」と、自らが心からこの作品を楽しんでいると話していた。

この日のアランとシャーロットのパフォーマンスを「私たちもかじりつくように観ていた」と言う朝夏は「本物の男性と女性が繰り広げるアクロバットなダンスが素晴らしい! これが全編にわたって演じられるので、本当に見どころ満載ですね」と興奮気味。出演した宝塚版の公演については「歌、芝居、踊りという、普段の宝塚の公演の要素プラス、この作品はタップダンスというものがある。すごく練習しました(笑)。ただ作品全体がハッピーオーラに包まれていて、毎日メンバーにも笑顔が絶えないし、お客様もすごく笑顔だった」と、その楽しさを振り返る。実咲も「おふたりの仲の良い空気とコンビ感が素晴らしい。また(シャーロットさんの)足がよく上がって…(笑)」と、宝塚版とはまた一味違うその魅力に目を奪われていたようだった。

公演は9月30日(水)から10月12日(月・祝)まで東京・東急シアターオーブ、10月16日(金)から25日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケットは発売中。