眉村ちあき 撮影:稲澤朝博

今回「mimot.」で取り上げるのは、「弾き語りトラックメイカーアイドル」の眉村ちあきさん。

バラエティ番組で即興ソングを披露し一躍注目を集め、今年トイズファクトリーからメジャーデビュー。自身が社長をつとめる会社「(株)会社じゃないもん」を立ち上げたり、春には大型ロックフェスにも出演が決定したりと、現在大躍進中の女の子です。

そんなバイタリティあふれる彼女のパワーの理由とは?

“あふれる自信”の源は?

――「mimot.」はいわゆる“女性向けサイト”なんですが、読まれている記事のランキングを見ると、上位に来るのは<男性たちが「“本命ちゃん”には絶対しない」4大行動>とか<頼む、察してくれ…。言いたくても言えない男の「脈なしサイン」6パターン>といったような記事などで、人間関係や恋愛に悩む“自信のない女性”の読者が多いのかなと。

眉村ちあき(以下・眉村):私もこういう記事、読みますよ~。でもいつも「私は私だから、違うか」ってなっちゃうんです。

――それは、おそらく自分に自信があるからだと思うんです。このインタビューでは、眉村さんの“あふれる自信”について伺いたいと思っています。

眉村:読んだ人が自信がつくようなことを言えばいいんですか?

眉村ちあき 撮影:稲澤朝博

――記事を読んだ人が、眉村さんの言葉に勇気づけられ、自信を持ってくれたらと思いますが、今はそこまで意識しなくても大丈夫です。

眉村:私は自分のことを、「すっごいい良い子」だと思ってます。だから、頑張ることもできるし、休むこともできるし、人にも優しくできる。

これは私の持論なんですけど、ちゃんと人に優しくしていたらいいんです。もちろん、たまには意地悪な心も持つこともあるけど、「意地悪な心を持っちゃった」ということを自覚していれば、それは意地悪じゃないと思っています。

――「あ、私、今ちょっと意地悪な状態になっているな」と気づけたら、それを表に出す前に、自分の中で対策が打てますもんね。

眉村:そう。そこに気づいているなら、意地悪になってることに気づけてない人より100倍良いから、それも含めて「私は良い子だな」って自分で思う。

「これもできた、やったぁ! すごい! 私ってすごい!」って、いっつも思ってるから、挑戦することも怖くないし、自信があるのもそれのおかげかな。いつも自分で自分のことを褒めています。

――小さい頃からずっとそういうスタンスなのでしょうか?

眉村:いや、そんなことはないです。この活動を始めるまでは、「どうやったら嫌われないんだろう」とか、考えることもあったし。でも、こうやって音楽を作っていってたら、どんどん強くなっていったっていうのはあります。

最初は、変なアイドルプロデューサーとかに騙されたこともあるし……。そういう経験をして、「もっと強くならなくっちゃ」と思って。

もっと強くならなくちゃ…「強くなる」とは?

――「強くなる」とは。

眉村:人を疑うことを始めたんですよ。「この人はあの人のことを、こう言っているけど、本人に確認しないとこれは嘘かもしれない」とか考えるようになりました。

噂話は信じなくなったり、信じてないけど「あーそうなんですね!」とか言っておくとか、そういうこともできるようになったし。そうやって、ちょっとずつ大人になっていってるなとは思うんですけど。

それで今たどり着いたのは、みんな一人ひとりにちゃんと丁寧に優しく誠実に向き合うのが、今後の自分のためにもいちばん良いんだなっていうこと。

眉村ちあき 撮影:稲澤朝博

眉村:「あのとき優しくしてくれたから、困ったときに助けてあげる」っていうこともあるかもしれないし、結局自分に還ってくるって最近思うから、それは意識しています。

例えば、取材が1日10個とかあっても、全部誠実に答えることを意識しているし、どれだけ忙しくても、「ちゃんとやる」っていうのは、心がけています。

――疑うと言いつつも、そこにはポジティブな意識があって、それが結果につながって、どんどん良いサイクルにが出来ているということですね。

眉村:そうなんですよ。それに私の仕事だと、ちょっと道で物を落として、それを拾ってもらって「ありがとうございます」って言わなかったら、「眉村ちあきが『ありがとうございます』も言ってくれなかった」って(ネットに)書かれたりするじゃないですか。

優しくしないことって、自分にもマイナスなことしかないから、「『ありがとうございます』って言えなかったな……」とか自分で思っちゃうし。

「ちゃんとする」って気持ちいいなって思います。