『アジア選手権』結団式に臨んだブラインドサッカー日本代表の選手・スタッフ一同 『アジア選手権』結団式に臨んだブラインドサッカー日本代表の選手・スタッフ一同

8月27日、『IBSAブラインドサッカーアジア選手権2015』に臨む日本代表の結団式が行われた。9月2日(水)~7日(月)・国立代々木競技場フットサルコートで上位2チームに与えられる『リオパラリンピック』へのキップを目指す日本代表は初出場に向けて、自信を隠そうとはしなかった。

ブラインドサッカーアジア選手権 チケット情報

魚住稿監督は「選手たちはひたむきに真摯に4年間戦ってくれた。今のチームが過去最強の日本代表だと断言できる。選手たちが『アジア選手権』で結果を出してくれると信じている。みなさんへの感謝の気持ちを結果で返したい」と言えば、落合啓士主将も「この4年間大変厳しい練習を積み、たくさんの経験をして、自信を持つことができた。今まで受けてきた応援や支えをプレーで返したい。リオへのキップを手に入れます」とキッパリ。

ブラサカ日本代表は2度の挫折を味わった。2007年『IBSA視覚障害者サッカーアジア選手権』では中国、イランにスコアレスドロー、韓国に0-1で敗れ、『北京パラリンピック』の出場は断たれた。2011年『IBSAブラインドサッカーアジア選手権大会』では中国に敗れたが、韓国には勝利。しかし、イランに残り15分で2失点を喫し、掴みかけた『ロンドンパラリンピック』のキップはこぼれ落ちた。さらに『アテネパラリンピック』では、2003年『アジア視覚障害者サッカー大会』で日本は優勝を果たしたが、2位の韓国に本大会出場の権利を奪われたのだった。

奈落に落ちてなお這い上がり、ブラサカ日本代表はたくましくなったのだ。昨年は東京で行われた『ブラインドサッカー世界選手権2014』で6位入賞を果たした。7月には強豪・スペイン、トルコと対戦するスペイン遠征を2勝2分2敗で終えた。監督、主将の自信も頷ける。

ベテラン・黒田智成は「組織的な守備で、自信を持って0で抑えられる。僕自身試合を楽しみにしている」と4度目の正直へ意気込む。初めての予選に臨むエース・川村怜にも、気後れはない。「何も恐れることはない。初戦の中国戦で1点でもどんな形でもゴールを決めたい」。

『IBSAブラインドサッカーアジア選手権2015』の試合日程は以下の通り。
【9月2日(水) 】インド×韓国/マレーシア×イラン/日本×中国
【9月3日(木) 】マレーシア×インド/中国×韓国/イラン×日本
【9月4日(金) 】中国×マレーシア/イラン×インド/韓国×日本
【9月5日(土) 】イラン×中国/日本×インド/韓国×マレーシア
【9月6日(日) 】インド×中国/韓国×イラン/日本×マレーシア
【9月7日(月) 】5位決定戦/3位決定戦/決勝戦

日本はリオのキップを争うライバル・中国、イランといきなり2連戦に臨む。厳しい日程だが、魚住監督は「我々のゴールはリオでメダルを取ること。そのためのキップを取る」と宣言した。機は熟した。ブラサカ日本代表とともに歓喜の瞬間を迎えたい。チケット発売中。