南アフリカから歴史的金星を挙げた試合後の日本代表 (C)JRFU,2015(H.Nagaoka) 南アフリカから歴史的金星を挙げた試合後の日本代表 (C)JRFU,2015(H.Nagaoka)

『ラグビーワールドカップ(RWC)2015』で新たな歴史を作ったエディージャパンが凱旋した。10月13日、帰国記者会見が行われたのだ。

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エディー・ジョーンズヘッドコーチは「新しい日本ラグビーの歴史を作りました。私の後ろに座っている選手たちはヒーローです。(今大会の結果は)私のものではない。選手たちの結果です」と手放しで称えた。だが、世界的名将は今後の課題を明確にした。「このサクセスストーリーの次のチャプターが大事。新しい選手を発掘すること、そしてここにいる選手が向上することが大事。質の高い選手はいます。この先正しい方向へ成長するために、正しいマインドセットが必要です」。

リーチ マイケル主将も「ベスト8は達成できなかったが、3勝したことは日本ラグビーにとって大きなステップ。このチームのキャプテンをなったことを誇りに思う。このチームは勝つ文化を作った。次の代表チームにつなげていきたい」と胸を張った。

今回のラグビー熱を一過性に終わらせるつもりはない。11月7日(土)・8日(日)にはセブンズの『リオ五輪』アジア予選が待っている。11月13日(金)にはトップリーグが開幕する。2016年2月には日本が初参戦する『スーパーラグビー』がスタートする。そして、2019年には自国で迎える『RWC』が控える。選手たちは次なる戦いをも見据えていた。

五郎丸歩が「19歳で日本代表に入ってから10年、やっと『RWC』に出られた。楽しく最高の時間を過ごせた。日本代表は解散するが、トップリーグが始まるのでそちらを応援してほしい」と言えば、山田章仁は「素晴らしい経験になった。この興奮を『リオ五輪』へつなげるため、コミットしたい。トップリーグでは、PGを蹴りたい。五郎(丸)のポーズを借りて蹴りたい」とフル稼働を約束した。また、堀江翔太は「代表はこれで終わりではない。この人気を上げられるようにトップリーグ、スーパーラグビーへ向いたい」と誓った。

チーム最年長37歳の大野均が「昨日ヒースロー空港で生涯一番うまい酒を飲んだ」と笑わせれば、チーム最年少22歳の藤田慶和は「今回の結果は2019年への最高のスタート。ベスト8、ベスト4を目指したい」と目を輝かせた。

また、チームのために苦言を呈した田中史朗は「エディーとやり合ったり、選手たちに文句を言い続けたり、しんどい思いをした。このしんどい思いをしたから、この結果があるのかなと思った」と苦しい胸のうちを明かした。

日本ラグビーを新たなステージへ押し上げた31名の日本代表は、それぞれのチームへ戻り、シーズンへ備える。ラグビーの魅力に魅了された人たちは、彼らの主戦場であるトップリーグを体感してみてはいかがだろうか。