城後寿(アビスパ福岡) (c)J.LEAGUE PHOTOS 城後寿(アビスパ福岡) (c)J.LEAGUE PHOTOS

待っているのは天国か地獄か――。J1昇格の最後の1枠が、今週末決まる。一発勝負の準決勝を制したアビスパ福岡とセレッソ大阪が、12月6日(日)・ヤンマースタジアム長居(大阪府)で迎える『2015 J1昇格プレーオフ 決勝』で、J1行きの切符を懸けて戦う。

『2015 J1昇格プレーオフ 決勝』チケット情報

リーグ戦を8連勝で終え準決勝に挑んだ福岡は、奇しくも九州ダービーとなったV・ファーレン長崎を相手に、終始落ち着いて自分たちのサッカーを展開した。得点こそならなかったが幾度となくゴール前へと迫った主将・城後寿、厳しいマークに遭いながらも見事にポストをこなし唯一の得点を奪ったウェリントン、タイミングを見計らったドリブルで攻撃の起点となった亀川諒史らが、分厚い攻撃を見せた。また、ディフェンス面では、幾度となくサイドを上下動した中村北斗、最後尾から攻撃を後押しした守護神・中村航輔らによる組織立った守備で、シーズンを通じて積み上げてきた強固さを誇示した。そして、ラスト10分に投入されたFW・金森健志の戦線復帰も、決勝へ向けて明るい材料となった。

対するC大阪は、準決勝・愛媛FC戦をスコアレスドローで終えた。パウロ・アウトゥオリ前監督に代わり最終節より指揮を執る大熊清監督の下、粘り強く献身的なプレーを選手一人ひとりが実践した。ゴールには繋がらなかったものの、FW・玉田圭司、田代有三の2トップは7本のシュートを浴びせた。ベテランふたりは「最後は自分も決めたい」(玉田)、「失うモノはないので、ゴールを決めて勝つだけ」(田代)と意気込み十分。さらに、MF・関口訓充は攻守の切り替え速くピンチを防いだ。立て続けに放たれたシュートを連続ブロックした田中裕介、『明治安田生命J2』最終節では2得点を挙げた茂庭照幸ら経験豊富な最終ラインが守備に安定をもたらす。大一番を前に、チームとして勝ちに行く形が完成しつつある。

決勝の舞台・ヤンマースタジアムはC大阪の本拠地。悲願達成を信じて詰め掛ける多くのサポーターが、桜の戦士たちの力となることだろう。ただ、福岡は年間順位が上位のため引き分けでもJ1昇格となる。それでも井原正巳監督は「最初から勝ちにこだわる」と語り、チャレンジャーとして天王山へ挑む。C大阪がホームの利を生かしきれるか。それとも、福岡がその逆境を跳ね除け悲願達成となるか。

最後にJ1昇格の夢を叶えるのは、果たして……。12月6日(日) ・ヤンマースタジアム長居(大阪府)でキックオフを迎える『2015 J1昇格プレーオフ 決勝』はチケット発売中。